シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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教育学研究特講Ⅰ | 2024 | 夏季集中 | 他 | 文学研究科博士課程前期課程 | 虎岩 朋加 | トライワ トモカ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-ED5-113L
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
このクラスでは、フェミニズムの運動と理論から生じた諸々の考えを日本の教育に適用することの意味を探究することを目的にしています。 そのためにまず、フェミニズムの運動と理論から生じた諸々の考えがどのように展開してきたのかを理解するとともに、特に女性たちに注目してポストフェミニズムと呼ばれる状況を理解します。 次に、ポストフェミニズムの状況が教室でどのように現象となって現れているのかを調べます。 ポストフェミニズムと呼ばれる状況が教室の中で現象としてあることによって生じる問題を精査し、議論します。 そして最後に、このような教育の現状に対して何ができるかを検討します。
科目目的
授業の目的は以下の通りです。
- フェミニスト思想の発展全般を理解する
- 日本のポストフェミニズムの現状を理解する
- フェミニズム教育学の発展とその限界を理解する
- フェミニスト思想の観点から現在の日本の教育の問題点を明らかにする
- 教育におけるフェミニズムの可能性を探求する
到達目標
特にジェンダーに関する教育における現在の実践と問題について理解することができる
特にジェンダーに関する教育における現在の実践のオルタナティブについて、批判的かつ建設的に評価することができる
授業計画と内容
1 オリエンテーション:フェミニズム教育学
2 権力関係をめぐるフェミニズムの理論の展開
3 フェミニスト・ペダゴジー
4 ポストフェミニズムの状況
5 学校の二重基準
6 女性たちの二重意識とその表現
7 性差別を不可視化する学校文化
8 バックラッシュの影響
9 意識の再生産
10 セーフ・スペースとその誤解
11 習慣の力
12 情動理論
13 教室における情動のコミュニケーション
14 討議とまとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業において指定した文献を読んでおくこと。授業で扱うトピックについて、新聞記事等に見られる具体的事例などの情報収集を行っておくこと。自ら経験する事象について学んだ知見を通して理解すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 30 | 授業への参加・貢献度、受講態度 授業参加者全体の理解度を上げるための発言をしているか、指定文献に目を通しているか、他者の発言を理解した上で建設的な議論をしているかという観点から評価します |
その他 | 70 | 授業内試験(検討文献の要点整理及び論点提示) 授業内容や検討文献の要点を的確に理解しているか、検討文献等から得た知見を具体的現象に適用して検討し言語化できているかという観点から評価します |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト
虎岩朋加(2023)『教室から編みだすフェミニズム:フェミニスト・ペダゴジーの挑戦』大月書店
参考図書
ベル・フックス(2023)『学ぶことは、とびこえること ――自由のためのフェミニズム教育』筑摩書房
ベル・フックス(2017)『ベル・フックスの「フェミニズム理論」―周辺から中心へ』あけび書房
菊地夏野(2019)『日本のポストフェミニズム :「女子力」とネオリベラリズム』大月書店
その他、授業時に紹介します。