シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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西欧史/西洋近世史B | 2025 | 後期 | 水2 | 文学部 | 佐々木 真 | ササキ マコト | 1~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-WH1-H306
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
戦闘からみた歴史
20世紀後半から歴史学の分野でも軍事についての研究が進み、それまで軍部が行っていた戦史研究とは一線を画する「新しい軍事史」、「広義の軍事史」が研究されてきた。そこでの軍事研究は、社会の構造を明らかにしようとする社会史の一環として行われ、戦争よりも軍隊、とりわけ平時の軍隊への関心が強かった。
しかし、軍隊は戦争を遂行する組織であるし、その行為として戦闘は歴史学として無視することはできない。実際、最近は欧米で歴史学の側から「新しい戦闘の歴史」が行われている。その意義としては、従来の戦史研究の中心となっていた戦闘指揮といった抽象的な問題の検討にとどまらず、戦闘を総合的に理解しようとすることがある。
そこで、本講義では戦闘の歴史研究から何が見えてくるのかを考えてみたい。具体的には、まず歴史学の分野での最近の戦闘の研究を紹介し、その後にスペイン継承戦争(1702-13)を対象として、戦争や戦闘のありかたから、何が見えてくるのかを考える。
科目目的
ヨーロッパ近世の戦争や戦闘のありかたとともに、戦争や戦闘がどのように行われたのかを理解する。それとともに、歴史学において、戦闘を扱うことの意味を考えることが目的である。
到達目標
従来までの「新しい軍事史」は軍隊の構造の解明が主流であった。これに対し、戦闘は事件であり、最終的には歴史において構造と事件がいかに関係しているのかを考えてほしい。
授業計画と内容
第1回 はじめに
第2回 戦闘の歴史研究①:軍部による戦闘史
第3回 戦闘の歴史研究②:新しい戦史:アングロ・サクソンの研究
第4回 戦闘の歴史研究③:新しい戦史:フランスの研究
第5回 近世の戦争:戦争の実態
第6回 近世の戦争:戦闘のあり方
第7回 スペイン継承戦争概観
第8回 マルプラケの戦い①:戦闘の概要
第9回 マルプラケの戦い②:戦闘から見えてくるもの
第10回 リール攻城戦①:戦闘の概要
第11回 リール攻城戦②:戦闘から見えてくるもの
第12回 軍事史との比較
第13回 戦史研究から何が見えてくるのか
第14回 総括とまとめ
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業終了後に内容に関するまとめや質問を記入するリアクション・ペーパーを集める。また、状況に応じて、事前に読むテキストを指定する場合もある。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 80 | 期末に実施するテストの点数。 |
平常点 | 20 | リアクション・ペーパーの内容で評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
毎回、授業開始時あるいはビデオ配信でリアクションペーパーに対する解説や質問への回答を行う。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは使用せず、配付資料を中心に授業を行う。参考文献については、授業中にリストを配布する。