シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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応用社会調査法(量的)/社会調査法(2)(量的調査) | 2025 | 前期 | 火3 | 文学部 | 鈴木 恭子 | スズキ キョウコ | 2~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-SC2-K319
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本授業では、社会調査データを用いた基礎的な多変量解析について、その基本的な考え方と主要な計量モデルを学習します。
(1)量的調査の分析で何ができるかと分析に必要な基本的な考え方を学びます。次に(2)統計的推測の基考え方について、具体的な例を用いながら学びます。さらに(3)線形回帰分析について、その基本的な考え方と統計ソフトを用いた実装について学びます。最後に(4)重回帰分析とロジスティック回帰について、統計ソフトを用いた実装を含めて学びます。
科目目的
本科目の目的は、基本的な統計的手法の理解を深め、実際に社会調査データを用いた分析のためのスキルを身につけることです。それを通じて、量的手法を用いた研究論文や学術書籍の内容を正確に理解できるようになること、また自らデータに積極的にアクセスして積極的に分析を実施できるようになることを目指します。データをどのように読むかというスキルは、こんにちの情報化社会においてますます重要となるリテラシーのひとつです。たしかな統計的知識と量的分析のスキルの獲得を通じて、身近な情報を批判的に解釈できるようになることを目指します。
到達目標
社会調査データを用いた多変量解析について、基礎的な考え方や理論を理解するとともに、実践的な分析の仕方を習得します。具体的には以下を到達目標とします。
(1)量的分析でどのような問題にアプローチできるかを理解する(2)多変量解析に必要になる、統計学・確率論の基本的な考え方を理解する(3)線形回帰分析の考え方を理解し、統計ソフトを用いて実際に分析できるようにする(4)重回帰分析とロジスティック回帰について、基本的な考え方と初歩的な実装ができるようにする
授業計画と内容
以下の流れで進めます。
I. イントロダクション
1)データ分析で何ができるか
Ⅱ. 記述統計と確率
2)統計データをいかに記述できるか
3)確率・確率分布とはなにか
Ⅲ. 統計的推測
4)点推定と信頼区間
5)カテゴリカルデータ:母比率の推定・カイ二乗検定
6)量的データ:平均差の検定・t検定
Ⅲ. 重回帰分析
7)分散分析と重回帰分析
8)残差・相関
9)最小二乗回帰
10)重回帰の推測
11)重回帰とモデル選択
12)重回帰の解釈
Ⅳ. 応用的な分析手法
13)ロジスティック回帰
14)パス解析
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・学期中に2回、授業時間内での小テストを予定しています。
・授業時間内では、統計ソフトを用いた分析の仕方を教えますが、授業時間内での実習には必ずしも多くの時間を割けません。統計ソフトに慣れることや、実際の分析は、各自が授業時間外に行って下さい。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 50 | 試験、もしくはレポートを予定しています。 |
平常点 | 50 | 2回の小テストを予定しています。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
統計ソフトを用いた、計量分析の実装方法を習得します。
かならずしも、授業時間内では多くの実習の時間をとれませんので、各自で積極的に復習を行うようにして下さい。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaを利用したフィードバックを行います。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
担当教員は、民間企業・公的機関において、量的・質的調査にもとづく報告書執筆や、コンサルティングプロジェクトの経験が豊富です。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
教員の経験に基づいて、量的調査の進め方や分析に関して実践的なアドバイスを提示します。
テキスト・参考文献等
以下のテキストを使用します。オンラインで全文が公開されていますので以下のリンクから閲覧して下さい。書籍としても販売されています。
「データ分析のための統計学入門 (原著第4版、翻訳初版第3刷)」
原題: “OpenIntro Statistics Fourth Edition”
著者:David.M.Diaz, Mine Çetinkaya-Rundel, Christopher D. Barr
翻訳:国友直人、小暮厚之、吉田靖
ISBN978-4-8223-4105-3 / 定価 1,980円(本体1,800円+税10%)
※オンラインでの全文公開は以下からアクセスできます。
http://www.kunitomo-lab.sakura.ne.jp/2021-1-19Open.pdf
その他特記事項
・とくに前提条件は設けませんが、これまでに統計的な基礎知識を学習していればなお望ましいです。