シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ドイツ社会誌特殊研究A | 2024 | 前期 | 火1 | 文学研究科博士課程後期課程 | 磯部 裕幸 | イソベ ヒロユキ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-DT6-105L
履修条件・関連科目等
一年間をかけて一冊の文献を読んでいくので、後期開講科目「ドイツ社会誌特殊研究B」も合わせて履修することを強く求める。また英語論文を読む語学力が必要となる。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本授業では、20世紀のヨーロッパ史およびヨーロッパ史研究を概観した以下の日本語書籍の前半部を読みながら、ヨーロッパ近現代史に関する基礎的な事項を理解し、あわせて現代世界を成立させている仕組みとその問題点について考察する。こうした分析を通して、「ナショナル・ヒストリー」から「グローバル・ヒストリー」へと視点を広げていきたい。
(使用教科書A)各自購入!
マーク・マゾワー著(中田瑞穂/網谷龍介訳)『暗黒の大陸―ヨーロッパの20世紀』(未来社・2015年)
(ISBN-13: 978-4624112059)
(使用教科書B)授業担当者がコピー(PDFファイル)を準備
Kristina Spohr Readman, Contemporary History in Europe: From Mastering National Pasts to the Future of Writing
the World, in: Journal of Contemporary History 46-3 (2011), p. 506-530
科目目的
本授業では、テキストの精読を通じて西洋近現代史、とりわけ20世紀のヨーロッパ史に関する知見を得ることと同時に、それをレジュメの作成とプレゼンテーションの実施を通じて他者に説明する能力を涵養することが目標である。
また博士論文構想について発表し、他者の評価を受けることで執筆に向けた準備を進めることも目指す。
到達目標
本授業では、学生が日本語テキストの精読を通じて、主に歴史学分野における正確な知識を得るとともに、それを土台にして物事を「歴史的に考える」こと、さらには自分の思考を他人に分かりやすく伝えることを目指す。こうしたことは、博士論文作成における「史資料読解」「史資料分析」「論文執筆ないしは論文成果プレゼンテーション」などの場面で必要不可欠な能力なので、受講者には意欲的な学修が求められる。
授業計画と内容
第1回 導入:欧米世界にとっての「20世紀」
第2回 「ヨーロッパとは何か?」(教科書A『暗黒の大陸』はじめに)
第3回 「民主主義の興隆と失墜」(『暗黒の大陸』第1章前半)
第4回 「民主主義の危機」(『暗黒の大陸』第1章後半)
第5回 「帝国・国民・マイノリティ」(『暗黒の大陸』第2章前半)
第6回 「理想主義者と現実主義者」(『暗黒の大陸』第2章後半)
第7回 「健康な身体/病んだ身体」(『暗黒の大陸』第3章)
第8回 「資本主義の危機」(『暗黒の大陸』第4章前半)
第9回 「経済ナショナリズムによる景気回復」(『暗黒の大陸』第4章後半)
第10回 「ヒトラーの新秩序」(『三つの新体制』第5章前半)
第11回 「人種主義とヨーロッパ」(『暗黒の大陸』第5章後半)
第12回 学生による研究計画発表(1):構想と議論
第13回 学生による研究計画発表(2):応答と再検討
第14回 「『ヨーロッパの歴史』を書くこと」(教科書B: „Contemporary History in Europe“)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
・講読用テキストについては、発表の有無にかかわらず毎回該当箇所を精読し、歴史の流れをノートにまとめるなどして予習に励むこと
・発表を担当する場合、分かりやすいレジュメを作成し、またプレゼンテーションの練習をしておくこと
・予習や授業時間内で生じた疑問点は、早急に授業担当者に質問するか、自分で関連する文献にあたり解決すること
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 60 | 授業への出席・テキスト担当個所のレジュメ作成と授業での発表・議論への参加 |
その他 | 40 | 授業発表内容や博士論文構想等につき授業担当者に相談、進捗状況の報告 |
成績評価の方法・基準(備考)
※ただし、以下のいずれかに該当する場合には、単位を認定しない。
①欠席が4回以上の者 ②授業態度が著しく悪く、他の受講生の勉学を妨げる者
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
(使用教科書A)各自購入!
マーク・マゾワー著(中田瑞穂/網谷龍介訳)『暗黒の大陸―ヨーロッパの20世紀』(未来社・2015年)
(ISBN-13: 978-4624112059)
(使用教科書B)授業担当者がコピー(PDFファイル)を準備
Kristina Spohr Readman, Contemporary History in Europe: From Mastering National Pasts to the Future of Writing the World, in: Journal of Contemporary History 46-3 (2011), p. 506-530