シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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比較文明学特論 | 2024 | 前期 | 水6 | 国際情報研究科修士課程 | 保坂 俊司 | ホサカ シュンジ | 1・2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
IG-PE5-GC03
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
人類社会を把握する上で最大公約数的な概念である「文明」を用いて、
人類の発展を知的領域、特に精神と知的領域、双方に深く関わり、且つ文明の基本構造に深く
関わっている宗教(religiō)の本源的意味や役割に関して、総合的に検討する。特に、日本文化においては
「宗教」に対する大きな誤解が、特に近代以降醸成され、それが日本人の知的創造性を萎縮させ、且つ世界情勢理解への浅薄さ、誤差を生み出す要因ともなっている現状への気づきとその対応を通じて、より広い視野と創造性を持った知性の育成への扉を開きたい。
科目目的
文明の基礎的な要素である宗教への普遍的な、少なくともグローバルな宗教観の修得と、そこから見えてくる諸文明の特徴を理解することを第一の目的とする。その上で、高度に発展している高度情報文明の描き出す文明の形に対する創造的な知見を形成出来る知性を育む
到達目標
日本的な矮小な宗教への偏見をから離脱し、人類文明における宗教の役割を検討することで、人類の知的発展史と現在のAI文明における精神世界との関連を理解する。
授業計画と内容
第1回 比較文明学の概要1 文明、宗教、発展、進化、等の近代科学における言葉の定義や用語の成立に関 して、その歴史的な形成史を鳥瞰する。特に、日本語特有の翻訳の歴史等を検討する。
第2回 比較文明学の学説史形成に関して、その学問的な特性を検討する。
具体的な検討
第3回 古代文明と宗教 1中近東編
第4回 古代文明と宗教 2 インド編
第5回 古代文明と宗教 3 中国編
第6回 古代文明と宗教 4 日本編
近代文明に繋がる文明
第7回 イスラム文明と中世キリスト教文明の連続性
第8回 近代文明の黎明期における文明、科学、宗教
中国、インド、中近東における事例
第9回 宗教革命と近代文明(総論)
近代科学文明の発展と暴走を初出した背景の考察
第10回 近代西洋文明における政治と宗教
第11回 近代西洋文明における経済と宗教
第12回 近代西洋文明における科学技術の展開と宗教
第13回 近代西洋文明における精神と宗教
(以上4要素は、密接に関係しているので、授業ではその都度連関させて紹介する)
第14回 本講座で学び得た宗教と文明の関係性の総合的な理解と批判的な問い視点から、まとめとしての討論会を行う。
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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その他 | 100 | レポート 授業態度(参加など) |
成績評価の方法・基準(備考)
原則、10回以上授業に出席しないと成績評価の対象となりません。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
伊東俊太郎「比較文明」UP選書
同「人類史の精神革命」(中公選書)
参考文献
中村元「普遍思想」(決定版中村元選集)春秋社
公文俊平「情報文明論」NTT出版
保坂俊司「インド宗教思想史」(ちくま新書)