シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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比較文化論 | 2024 | 前期 | 火4 | 総合政策研究科博士課程前期課程 | 彭 浩 | ホウ コウ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PG-HC5-404L
履修条件・関連科目等
比較文化研究に興味があり、また中国と日本の文化に対する理解を深めたい方。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
日本では、茶道、華道、書道、剣道、柔道など型と形を通して「道」を極める伝統文化がある。一方、中国では、老荘思想、禅、儒学の教えに従い、もっと自由な考え方で「道」を求める文化伝統がある。授業では、日本と中国の文化史を踏まえ、日中茶文化を事例として取り上げ、その形成と伝承を通して、「道」の真髄を探り、伝統文化のあり方と継承の仕方から、日本と中国の文化的特徴を考えたい。また、その根底にある儒教、道教、仏教・禅、易、神道、自然観などの思想、宗教的背景と社会構造との関連性について考察する。
科目目的
比較文化学の意味と講義に関係する異なる文化の特色を理解し、日本文化を異文化と比較する基本的な視点、視野を養う。 また、具体的な事例を通して、日本と中国の文化的な特徴を把握し、比較文化研究の力を養うことを目的とします。
到達目標
日中両国の歴史・思想・文化背景を踏まえ、日本と中国の伝統文化の事例を取り上げ、共通点と相違点を考察することを目標とします。また、伝統文化と近代化の諸問題を再検討します。
授業計画と内容
授業は、書籍を読み、みんなでディスカッションしながら進めていきたい。
テキスト:① 魚住孝至『道を極める――日本人の心の歴史』放送大学教育振興会 2116年3月
② 李澤厚『中国の伝統美学』平凡社 1995年6月
① 授業概論:比較文化研究、日本と中国の文化について
② 「道」の展開と日本の精神風土
③ 「歌の道」の形成――紀貫之から藤原定家へ
④ 隠者の道――西行から兼好へ
⑤ 「芸道」の形成――世阿弥
⑥ 茶の湯の道――武野紹鴎から千利休へ
⑦ 「俳諧の道」の確立――松尾芭蕉
⑧ 「俳諧の襪」の極致――芭蕉最晩年の歩み
⑨ 江戸後期の「画の道」――葛飾北斎
⑩ 礼樂の伝統
⑪ 儒家と仁
⑫ 儒・道の相互補充
⑬ 美は深情に在り
⑭ まとめ
なお、授業内容に関しましては、受講生のご要望により、調整することが可能です。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
指定された資料と書籍を読んで予習・復習しなければなりません。また自分で関連の資料を調べて読むようにしていただきます。
また、美術館や博物館の展示会のご案内をいたします。できることなら、展覧会に足を運んでいただいて自分の目で伝統文化に対する認識を深め、美意識を高めていただきたいです。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 授業の内容を生かし、それと関連のあるテーマを選んで5000字のレポートを書いていただきます。独自的な視点と論点を重視します。 |
平常点 | 50 | 毎回担当の発表内容、レジュメとプレゼンテーションによって判断します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:魚住孝至『道を極める――日本人の心の歴史』放送大学教育振興会 2016年3月
李沢厚『中国の伝統美学』平凡社 1995年6月
参考書籍:
加藤周一 『日本 その心とかたち』徳間書店 2005.7
鈴木大拙 『禅と日本文化』岩波新書
葉朗 朱良志著 古市雅子訳 『中国文化読本』(日本語版)外語教学与研究出版 2011.6
李沢厚 『中国の文化心理構造』 平凡社
その他特記事項
なし。