シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
アジア開発経済論 | 2024 | 前期 | 水5 | 総合政策研究科博士課程前期課程 | 林 光洋 | ハヤシ ミツヒロ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PG-ID5-501L
履修条件・関連科目等
開発経済学、途上国の経済/社会の開発・発展、国際協力等の分野に興味・関心をもち、毎回の授業に積極的に参加してくれる大学院の学生を歓迎します。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
必要に応じて、英語の文献・資料も利用します。
授業の概要
テキスト・参考文献等の欄に記載した開発経済学の標準的なテキストを輪読するとともに、世界銀行、国際通貨基金(IMF)、アジア開発銀行(ADB)等のオンライン・データベースを使用して、自らの手でデータを分析する機会も設けます。輪読の際、それらオンライン・データベースを用いて、テキストのデータをアップデートしたり、追加したりしてもらうようにしたいと考えています。
科目目的
この科目の学習を通じて、大学院で求められる水準の開発経済学の知識とスキルを習得することを目的としています。
到達目標
開発経済学の基本的な枠組みを整理・理解して、開発経済学あるいは関連する分野で、研究論文を読んだり、執筆したりすることを含む学術的な調査・研究を実施する際に必要な理論面および分析面の基礎的な考え方やツールを身につけることを目指します。
授業計画と内容
第1回 はじめに (1):授業の目的、計画、進め方
第2回 はじめに (2):開発経済学の概要、オンライン・データベース利用による途上国の経済分析(実習)
第3回 テキスト第1章(経済学、制度、開発:地球規模の展望)
第4回 テキスト第2章(経済発展の比較分析)
第5回 テキスト第5章(貧困、不平等とそして開発)
第6回 テキスト第6章(人口増加と経済開発:原因、結果および論争)
第7回 期末課題レポートの指示・説明
第8回 テキスト第7章(都市化および農村から都市への人口移動:その理論と政策)
第9回 テキスト第8章(人的資本:経済開発における教育と健康)
第10回 テキスト第9章(農業の変容と農村開発)
第11回 テキスト第10章(環境と開発)
第12回 テキスト第14章(海外融資、海外投資と海外援助)
第13回 テキスト第15章(開発のための金融と財政政策)およびテキスト第16章(21世紀の重要課題)
第14回 総括:開発経済学の活用および期末課題レポートの発表(プレゼンテーション)
なお、履修者の人数・希望やその他の事情により、授業スケジュールや内容が変更されることもあります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・授業時間外でコンタクトする必要がある場合、電話、メール等(初回授業で電話番号およびメールアドレスの情報を提供)で事前にアポイントメントをとってもらうと確実です。
・輪読担当者には担当箇所のレジュメを作成・報告してもらいますが、担当者以外もテキストを読んでから毎回の授業に参加し、授業中に必ず発言(質問、コメント、追加情報の提供等)するようにしてください。また、期末の課題レポート作成にしっかり取り組んでください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 40 | ・期末課題レポート |
平常点 | 60 | ・輪読時のレジュメ、報告、議論・討論、授業への貢献度 |
成績評価の方法・基準(備考)
授業への毎回の出席が評価の前提条件です。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
最終回の授業で期末課題レポートのドラフト版を報告してもらう際、口頭で助言・コメントをします。また、リクエストがあれば、レポートの評価を終えた後、口頭あるいはメール等でコメントします。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
・輪読の際、複数人の報告者はレジュメを分担して作成し、授業で協力して報告(プレゼンテーション)を行ない、報告者以外のメンバーも必ず発言(質問、コメント、追加情報の提供等)し、その発言をベースにして履修者全員で積極的に討論してもらいます。
・最終回の授業では、期末課題レポートのドラフト版を報告(プレゼンテーション)してもらいます。
・実習を通じて、オンライン・データベースの使い方を習得してもらう予定です。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
・オンライン・データベースの使用方法について実習を行なう予定です。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
詳しくは、下記URLを参照してください。
https://c-research.chuo-u.ac.jp/html/100002978_ja.html
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
途上国の開発現場、国際協力の現場で学んだことや経験したことを、授業の関連する場面で紹介します。
テキスト・参考文献等
【テキスト】(履修者の人数、希望等によって変更する可能性もあります。)
Todaro, M.P. and S.C. Smith, 2009, Economic Development (10th Edition), Boston: Addison-Wesley(森杉壽芳監訳、2010年、『トダロとスミスの開発経済学(第10版)』、ピアソン桐原).
【参考文献】
Bandyopadhyay, S. (ed.), 2017, Research on Economic Inequality: Poverty, Inequality and Welfare, Bingley, West Yorkshire: Emerald Publishing.
De Janvry, A. and E. Sadoulet, 2015, Development Economics: Theory and Practice, London: Routledge.
Haughton, J. and S. Khandker, 2009, Handbook on Poverty and Inequality, Washington D.C.: World Bank.
Hayami, Y. and Y. Godo, 2005, Development Economics: from the Poverty to the Wealth of Nations (3rd edition), New York: Oxford University Press(速水佑次郎、2000年、『新版 開発経済学:諸国民の貧困と富』、創文社、1つ前の版).
Heshmati, A., E. Maasoumi and G. Wan (eds.), 2015, Poverty Reduction Policies and Practices in Developing Asia, Manila: Asian Development Bank and Springer International Publishing AG.
Lin, J.Y., 2012, The Quest for Prosperity: How Developing Economies can Take off, New Jersey: Princeton University Press(小浜裕久監訳、2016年、『貧困なき世界:途上国初の世銀チーフ・エコノミストの挑戦』、東洋経済新報社).
Lin, J.Y., 2012, New Structural Economics: A Framework for Rethinking Development and Policy, Washington DC: World Bank.
Nafziger, E.W., 2012, Economic Development (5th edition), Cambridge: Cambridge University Press.
Naya, S., 2003, The Asian Development Experience: Overcoming Crisis and Adjusting to Change, Manila: Asian Development Bank(林光洋他訳、2013年、『アジア開発経済論:持続的成長、貧困削減、危機克服の経験』、文眞堂).
Perkins, D.H. et al., 2012, Economics of Development (7th edition), New York: W.W. Norton.
Ravallion, M., 2016, The Economics of Poverty: History, Measurement and Policy, New York: Oxford University Press (柳原透監訳、2018年、『貧困の経済学(上)、(下)』、日本評論社).
Ray, D., 1998, Development Economics, Princeton, N.J.: Princeton University Press.
Roland, G., 2013, Development Economics, Boston: Prentice Hall.
Schaffner, J., 2013, Development Economics: Theory, Empirical Research, and Policy Analysis, Hoboken, N.J.: Wiley.
Soederbom, M. et al., 2014, Empirical Development Economics, New York: Routledge.