シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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【通教 オンデマンド】民法4(債権各論) | 2024 | その他 | 1・2期 | 通信教育課程 | 原田 剛 | 3・4年次配当 |
科目ナンバー
JD-CI3-201L
履修条件・関連科目等
履修条件:通信教育課程の学生対象
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
授業は、科目の目的に従い、各制度について、具体例を想定しつつ、その立法趣旨を踏まえ、重要な要件と法律効果を中心として進めます。その場合、他の制度との関係、重要な基本判例にも触れつつ、法解釈の具体的な内容を示すことに努めます。また、契約法については、改正民法について、これまでの制度を踏まえ、何が、なぜ、どのように改正されたのかについて、解説します。
科目目的
債権各論は債権の発生原因について規律されています。それらは、契約、事務管理、不当利得および不法行為です。これらのうち、契約と不法行為を中心として授業を行います。契約では、2020年4月から施行されている改正民法の内容を理解することを目的とします。
到達目標
皆さんは、債権各論においては、債権(および債権関係)の発生原因を理解することが求められます。
債権の発生原因は4つの場合が規定されていますが、そのうち、最も重要な「契約」(契約法)の理解を深めることを目的としています。しかも、この「契約」については、2017年の民法改正において重要な内容の変更や新設がなされました。そこで、皆さんは、とりわけ以下の点の理解を到達目標として取り組む必要があります。
(1)契約の意義、(2)契約を支える基本原理(契約自由の原則)との関係、(3)契約のなかでも最も重要な、売買をはじめとした双務契約の牽連性を前提とした効力(同時履行の抗弁権)あるいはそれに関連した効力(危険負担)、(4)契約解除の制度、(5)契約各論では、典型契約のうち最も重要な売買および賃貸借、以上の内容について、2017年の民法改正を踏まえ、基本的内容を理解すること。
また、皆さんは、契約制度を学ぶ場合には、既に学習した、民法総則の権利の主体のうちの「行為能力制度」、法律行為のうちの、公序良俗違反の場合の無効(90条)、意思表示の効力(93条~96条)、意思表示の効力発生時期(97条、98条)との関係について意識的に思考し、その関連性を踏まえた横断的な理解に到達し、その結果、債権各論の契約制度が民法総則と密接に関連しているという、さらに深い民法の体系的理解が求められます。
授業計画と内容
1.債権各論の位置づけ、債権各論の概要
2.契約総論(1)契約の意義、分類
3.契約総論(2)契約の成立、定型約款による契約
4.契約総論(3)契約の効力、契約の解除
5.売買(1)意義、手付
6.売買(2)売買の効力一般、売主の契約不適合責任
7.売買(3)目的物の滅失等に関する危険の移転
8.賃貸借(1)意義、存続期間、短期賃貸借
9.賃貸借(2)賃貸借の効力、賃貸借の終了
10.賃貸借(3)賃借権の譲渡、賃借物の転貸
11.不法行為の概要―意義、目的、基本原則
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
債権各論は、授業の目的・到達目標において述べているように、債権の発生原因を規律しています。それゆえ、発生した債権自体の一般的な性質・効力・消滅についての理解が重要となります。それゆえ、常に債権総論の学習と併せ、かつ関連づけて学習してください。また、契約法は、私的自治の原則の実現手段である、総則の法律行為制度と密接に関連しています。それゆえ、総則の制限行為能力制度、法律行為制度を意識しそれらと関連づけて学習してください。予習や復習は、債権総論の債務不履行などの債権の効力、債権の消滅、総則の法律行為、行為能力、意思表示と関連づけて行なってください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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その他 | 100 | 科目試験により最終評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
【通信教育課程はなし】
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
【通信教育課程はなし】
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
【通信教育課程はなし】
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
■スクーリングで使用する教材
授業は配布プリントにそって行います。
■推薦図書
原田剛『債権各論講義』(2021年) 成文堂
筒井建夫・村松秀樹編著『一問一答民法(債権関係)改正』(2018年)商事法務
その他特記事項
【通信教育課程はなし】