シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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【通教 夏期】哲 学 | 2024 | その他 | 在学生サイトの各スクーリングのページをご確認ください。 | 通信教育課程 | 寺本 剛 | 1~4年次配当 |
科目ナンバー
JD-PE1-504L
履修条件・関連科目等
履修条件:通信教育課程の学生対象
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
私たちは日常、ごく当たり前と思っていることの枠の中で、平凡かもしれませんが安定した生活を営んでいます。しかも、そうした常日頃慣れ親しんでいる「ものの見方」というものを、それ自体問い直す機会は滅多にありません。ところがそうした常識的なものの見方の系統だった問い直しこそ、哲学の主戦場となるのです。想像力と論理だけがそこで許された武器です(さらに受講生には、途中であきらめない知的粘り強さが要求されます)。
もともと「哲学」とは、西周たち洋学者たちが古代ギリシア語に起源をもつ「フィロソフィア」(「智慧の愛好すなわち愛知」という意味)を「希哲学」ないしは「希賢学」(つまり「賢くあろうと願う学問」の意)と翻訳し、やがて「希」の字が脱落してできた明治期の新造語です。しかし、実は西周からさらに300 年ちかく遡った 1595 年、天草で刊行された『羅葡日辞典』において、philosophia の項目には、日本語の意味として「学問の好き、万物の理を明らむる学問」と記されていたのです(実際にはローマ字で書かれていますが)。「哲学」という語感に比べて、「学問の好き」という表現のなんとストレートでわかりやすいことでしょうか。
「学問することの喜びを愛好すること」、それこそが哲学の原動力となっているのです。大学で学ぶということのうちには、様々な実用的な目的があると思います。しかし、そのように学問を学ぶこと自体の喜びや愛好心へと立ち戻ってみることも大切なことではないでしょうか。その上で、この講義での「学問を愛好すること=哲学すること」の実践を通じて、哲学の諸概念や諸学説を自分自身の「知の道具」として体得してほしいと願っています。
科目目的
「哲学」という学問の基本的な考え方や振舞い方を、哲学史上に登場する主だった思想の流れを理解していくことによって、身をもって体験してもらうことが第一の目標。さらに、そこから、理解内容を整合的に体系化しなおす仕方を修得してもらうことが第二の目標です。
到達目標
西洋思想の二大源泉であるギリシア哲学とキリスト教思想それぞれの概要と両者の相互関係の思想史的展開を理解することを目指します。
授業計画と内容
【1日目】
① 9:00~10:40(100分)
0. イントロダクション
②10:55~12:35(100分)
1. ソクラテス以前の哲学者
1-1 神話的な宇宙論と自然学的宇宙論、最初の哲学者タレス
③13:35〜15:15(100分)
1-2 ヘラクレイトス、パルメニデス
1-3 クセノファネス、ピュタゴラス学派
④15:30〜17:10(100分)
2. ソクラテスとプラトン
【2日目】
① 9:00~10:40(100分)
3. アリストテレス
②10:55~12:35(100分)
4. ヘレニズム哲学、古代末期哲学
4-1 ストア派、エピクロス派
③13:35〜15:15(100分)
4-2 ローマ哲学(キケロ、セネカ、マルクス・アウレリウス)
4-3 新プラトン主義(プロティノス)
④15:30〜17:10(100分)
5. キリスト教の哲学(教父哲学)
5-1 ギリシア教父
5-2 ラテン教父(アウグスティヌス)
【3日目】
① 9:00~10:40(100分)
6. 中世哲学
6-1 スコラ哲学の父・アンセルムス
6-2 トマス・アクィナス
6-3 後期スコラ哲学
②10:55~12:35(100分)
7. 13・14世紀におけるアリストテレスの受容
③13:35〜14:55(80分)
8. 総括
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
この科目を履修する際に、あらかじめ学習しておくのが望ましい科目を挙げれば切りがありません。しかし、各自の好奇心の赴くままに関心のある書物をよく読み、その内容について自分なりに考えてみることができれば、特にこれとこれが必須の科目だというようなものはありません。むしろ、二度三度テキストを読んだくらいでは理解できないような事柄が世の中にはたくさんあるということを思い知るような体験を大切にしてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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その他 | 100 | 試験(科目試験またはスクーリング試験)により最終評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
【通信教育課程はなし】
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
【通信教育課程はなし】
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
【通信教育課程はなし】
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
■スクーリングで使用する教材
教科書:土橋茂樹『哲学』、中央大学通信教育部
*スクーリング用にレジュメを配布する予定
■推薦図書
土橋茂樹『教父哲学で読み解くキリスト教』、教文館、2023年
ISBN:978-4-7642-6176-1
※スクーリングの講義内容中に「教科書」という表現がある場合は、
通信授業(レポート学習)の教科書を指します。
各科目の教科書は、在学生サイト「教科書・教材」のページを確認してください。
https://sites.google.com/g.chuo-u.ac.jp/tsukyo-current/textbook?authuser=0
その他特記事項
【通信教育課程はなし】