シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国文学作家作品研究(2)B | 2024 | 後期 | 月2 | 文学部 | 山下 真史 | ヤマシタ マサフミ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-JL3-A404
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
戦後文学は、第一次戦後派、第二次戦後派、第三の新人という大きな分け方が出来ますが、その三派の中から一人ずつの作家を取り上げ、戦後文学の様相を見ていきます。具体的には梅崎春生「桜島」「日の果て」、島尾敏雄「夢の中の日常」「出発は遂に訪れず」、小島信夫「小銃」「汽車の中」を取り上げます。いずれも戦争体験に基づいた作品ですが、戦時中の戦争の描き方とは大きく違います。戦後、戦争がどう描かれたかを時代状況とともに分析していきます。
科目目的
近現代文学の研究は、個々の作品の読みを深め、同時代との関係を見極め、文学史を構築することが大きな目標であると考えます。戦争を戦後、どう描いたかは昭和文学史にとって重要な課題です。
この授業では、戦争中には検閲のために書けなかったことがどのように描かれているのか、戦後、作家たちが戦争をどう捉えたかを作品に即して見ていくことで、作品の解釈と、戦後文学の動向を明らかにすることを目的とします。
到達目標
戦後、それまでの価値観が一変して、自由と民主主義が旗印となりますが、その中で、戦争がどのように描かれていたのか、作家たちが戦後社会の状況をどのように捉えていたのかを理解します。時代が下るにつれて変わっていく戦後社会のあり方、文学のあり方代について理解し、時代背景を念頭に置いて、作品を読み解く能力を深めます。
授業計画と内容
第1回 ガイダンス、戦争と文学について
第2回 戦後文学の動向の概観
第3回 梅崎春生の人となり、「桜島」の注釈
第4回 「桜島」の読解
第5回 「日の果て」の注釈
第6回 「日の果て」の読解
第7回 島尾敏雄の人となり、「夢の中の日常」の注釈
第8回 「夢の中の日常」の読解と、「出発は遂に訪れず」」の注釈
第9回 「出発は遂に訪れず」の読解
第10回 小島信夫の人となり、「小銃」の注釈
第11回 「小銃」の読解と、「汽車の中」の注釈
第12回 「汽車の中」の読解
第13回 到達度確認
第14回 戦争を描く文学のその後についての総括
*取り上げる作品は、受講者の希望に応じて若干変更することもあり得る。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 80 | 時間を限って試験を行い、授業内容が理解出来たかどうかを評価します。 |
平常点 | 20 | 授業中で、数回課す予定のショートレポートを評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは、以下の三冊を用います。
梅崎春生「桜島・日の果て・幻花」(講談社文芸文庫)
島尾敏雄「出発は遂に訪れず」(新潮文庫)
小島信夫「アメリカン・スクール」(新潮文庫)