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シラバスデータベース|2026年度版

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ホーム > 講義詳細:技術戦略論

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
技術戦略論 2026 後期 金5 国際情報学部 川尻 傑 カワジリ スグル 3・4年次配当 2

科目ナンバー

GI-MN3-SE09

履修条件・関連科目等

(履修条件)特になし
(関連科目)情報戦略論、イノベーションと技術、各国ICT事情、ネットビジネスとマネタイズ、デジタルブランディング、競争法(情報競争法)、知的財産法/民事法(情報財産権法)、企業の情報戦略とEA、OSとハードウェア、コンピュータアーキテクチャ、システムとソフトウェア、インターフェースデザインとユーザ体験

授業で使用する言語

日本語/英語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業は主に日本語で実施するが、英文資料を参照する場合がある。

授業の概要

技術は企業の競争力の源泉の一つである。本授業では、技術を顧客価値へと変換するプロセスがどうあるべきか、企業における技術のマネジメントのあり方、経営資源の配分方法、組織構成などについて、様々な角度から焦点を当てて論じる。また、事例の分析を加えることによって、技術戦略を具体的かつ身近な問題として理解できるようにする。事例では、特に情報技術の活用について焦点を当てる予定である。また、教科書で使用されている各種分析フレームワークの概要についても講義する。
授業は講義形式(対面・オンデマンド併用)で実施するが、一部アクティブラーニングを取り入れる場合がある。

科目目的

本科目は、カリキュラム上の専門科目群「情報発展」に位置付けられることを踏まえ、技術を中心に据えた事業戦略に関する基本的な知識、分析・立案に必要な思考の軸や手法の習得を目的とする。また、「なぜあの会社の事業は社会に価値を持続的に生み出し続ける(儲かっている、製品・サービスが評価され続けている)ことができているのか」という問いに答えるための着眼点や手法(分析フレームワークなど)を得ることも目的とする。

到達目標

上記の視点や分析手法を習得し、技術を中心に据えた事業戦略を立案できるようになることが到達目標である。
なお、この講義で身につけたことは就職活動でよく行われる業界や企業の分析に役立ち、その後、事業戦略立案や起業に携わるときにも有益と考えている。

授業計画と内容

この授業科目は、多くの受講生の皆さんには馴染みが薄い、経営学に属するものである。それぞれのペースで学習することも重要と考え、対面授業とオンデマンド型(動画配信)授業を併用して実施する予定である。対面の回では演習の機会を多めに、オンデマンドの回では自習の参考となる情報を多めに提供する。以下の計画は教科書もしくは参考書の構成に沿ったものだが、扱う事例などは履修者の希望や社会状況、実際の授業の状況に応じて変更する可能性がある。

第1回 :【対面】技術戦略の前提①:経営戦略・事業戦略の必要性
 − 「技術戦略論」の概要(授業ガイダンス)
 − 戦略とは何か(戦略の定義)
 − なぜ「収益につながる」事業戦略が必要なのか
 − 技術が起点となる戦略の重要性
 − ケース:AppleとGoogleのスマートフォン事業
第2回 :【対面】技術戦略の前提②:競争優位の源泉
 − 「よい戦略」の条件と作り方
 − SWOT分析
 − 演習:SWOT分析
第3回 :【オンデマンド】戦略の型①:差別化戦略
 − 差別化戦略の特徴(製品・サービスの構想と実現、価値と競争地位、マーケティング)
 − 情報技術が関わる場合の差別化戦略
 − 演習:ベンチマーキング(第2回事例を題材に、競合企業の事業を調査し、比較分析)
第4回 :【対面】戦略の型②:コストリーダーシップ
 − コストリーダーシップ戦略の特徴
 − 情報技術が関わる場合のコストリーダーシップ戦略
 − 事例:Googleの検索・メールサービス事業
第5回 :【対面】戦略の型③:創発的戦略
 − 創発的戦略の特徴(差別化戦略やコストリーダーシップ戦略との違い、企業事例など)
 − 情報技術が関わる場合の創発的戦略
 − 演習:事業戦略(第2回、第3回の演習結果を基に実施)
第6回 :【対面】技術戦略検討の素材①:顧客価値の分析
 − 顧客価値の捉え方(価値の種類、ユーザエクスペリエンス、戦略の型との対応、破壊的イノベーション、企業事例: Tiktok)
 − 顧客価値の発想法(ユーザ中心設計:エスノグラフィー、ペルソナ分析、カスタマージャーニーマップ)
 − 演習:ペルソナとカスタマージャーニーマップ
第7回 :【対面】技術戦略検討の素材②:業界の特性・脅威の分析
 − 業界の特性の分析
 − 演習:Five Forces
 − 対象企業の経営資源の分析
 − 技術戦略との関係:技術パラダイム
第8回 :【オンデマンド】技術戦略検討の素材③:技術資源の分析
 − 経営資源としての技術の捉え方(技術の特徴・分類)
 − 技術分析の手法
 − 演習:特許データを使った技術的な資源の分析
第9回 :【対面】成長・持続の手段①:ビジネスモデル、ビジネスエコシステム
 − ビジネスモデルの意義と例
 − ビジネスエコシステム
第10回 :【対面】持続的な収益化②:知的財産権を活用した戦略
 − 知的財産権の経営上の意義
 − 知的財産権を活用した戦略実現
 − 演習:特許をどう使うべきか
 − 知的財産の(広義の)オープン化(オープンソースソフトウェア、特許開放など)
第11回:【対面】持続的な収益化③:プラットフォームビジネス
 − プラットフォームビジネスの特徴
 − プラットフォームビジネスとして成立させる戦略のあり方
 − プラットフォームビジネスの形成事例:ホットペッパービューティー
第12回:【対面】持続的な収益化④:プラットフォームエコシステム戦略の事業性
 − プラットフォームビジネスの失敗の要因
 − 事例:ジモティーとメルカリアッテ
 − 演習:事業規模の推定
第13回:【オンデマンド】技術戦略のトレンド①:データビジネス
 − データビジネスの特徴
 − データビジネスが直面する課題
 − 事例:Facebookの広告事業、航空業界のCiriumなど
第14回:【対面】持続的な収益化⑤:ルールづくりと技術戦略
 − 標準化の活用
 − 演習:どういう標準化を目指すべきか
 − 法規制の形成

授業時間外の学修の内容

指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

・オンデマンドの回では、200字程度の授業まとめもしくは演習の解答提出をもって出席点を与える。
・リアルタイム型の回では、簡単な演習を行うことがある。

授業時間外の学修に必要な時間数/週

毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
レポート 50 4000字程度の最終レポートを課す予定である。なお、学生相互の学びに繋げるため、レポートはグループでの提出を許容する予定である。その代わり、グループでの提出の場合はより質の高いものであることを求める。
平常点 50 講義への参加状況(出席点、質問等)、授業後の課題、およびオンデマンドの回での授業終了後のレポートにより評価する。

成績評価の方法・基準(備考)

課題や試験のフィードバック方法

授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

アクティブ・ラーニングの実施内容

PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク/その他

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

responを用いたアンケート

授業におけるICTの活用方法

クリッカー/タブレット端末

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

実務経験のある教員による授業

はい

【実務経験有の場合】実務経験の内容

担当教員は、前職の国内シンクタンクおよび現職の会計系コンサルティングファームにおいて、官公庁および民間企業に対する、情報システム開発やデータ分析、AIなどの情報技術に関する調査研究、特許調査、新規事業推進支援、セキュリティコンサルティングなどのプロジェクトに従事した経験を有する。

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

事例紹介、特許調査、各種分析フレームワークの解説(バリューチェーン分析、SWOT分析など)、情報技術(データ分析手法など)、情報セキュリティに関する解説

テキスト・参考文献等

【教科書】
網倉久永, 新宅純二郎. (2011).『マネジメント・テキスト 経営戦略入門』日本経済新聞出版.

【参考文献】
マイケル A.クスマノ, アナベル ガワー, デヴィッド・B.ヨッフィー. (2020). 『プラットフォームビジネス−デジタル時代を支配する力と陥穽』有斐閣.
金間大介, 山内勇, 吉岡(小林)徹. (2019).『イノベーション&マーケティングの経済学』中央経済社.
原拓志, 宮尾学[編著]. (2017).『技術経営』中央経済社.
淺羽茂. (2023). 『新版 経営戦略の経済学』日本評論社.
近能善範, 高井文子. (2024). 『コア・テキスト:イノベーション・マネジメント 新訂版』新世社.
牧兼充. (2022). 『イノベーターのためのサイエンスとテクノロジーの経営学』東洋経済新報社.
清水洋. (2022). 『イノベーション』有斐閣.
一橋大学イノベーション研究センター[編]. (2022). 『マネジメント・テキスト イノベーション・マネジメント入門(新装版)』日本経済新聞出版.

その他特記事項

教科書は情報技術分野を主にしたものではないが、記載されている理論や事例から得られる示唆は、情報技術分野においても当てはまるものと考えている。講義では教科書記載の事例のほか、デジタルデータを起点としたプラットフォームビジネス、情報技術分野における最新トピックや技術的解説など、直近の事例を中心に紹介し、教科書と情報技術の間をつなぐ予定である。講義内容は、「履修条件・関連科目等」で挙げた科目の講義内容と一部重複するが、各科目との接続を考慮しつつ、技術戦略や技術経営の観点を重視して講義できればと考えている。受講に当たっては、事前に教科書を読むだけでなく、できるだけビジネス関連(特に情報技術分野)のニュースに注意を払っていただければ幸いである。
なお、参考文献は受講生の皆さんの関心に沿うと考えている。参考文献は授業でも随時内容を取り上げるので、教科書ともども積極的に読んで授業に臨んでいただければ幸いである。

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