シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 専門導入A(社会人のための計量政治学入門) | 2026 | 前期 | 火3 | 法学研究科博士課程前期課程 | 古賀 光生 | コガ ミツオ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JG-OL5-213L
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
比較政治学周辺を中心に、政治学の既存の諸理論を確認します。学部等で政治学を専攻してない学生の方や、専攻したものの知識を更新したい方を想定して講義します。
科目目的
この講義は、専門導入科目として位置づけられます。すなわち、すでに政治学について深い知識を持った大学院生ではなく、政治学以外の専攻出身などの理由で、ご自身の専門分野だけではなく、幅広く政治学の知識を丁寧に理解することを目指す科目です。
そのため、この講義では、先行研究の諸理論は未習であることを前提に講義を勧めますが、到達目標は低くは設定しません。既存の理論を丸暗記するのではなく、それらが構築される過程を自ら再現し、地震の研究に役立つような議論の仕方を習得することを目指します。
講義で扱われる議論は、主に政党システム論を中心としています。それ以外の政治学の諸分野についても勉強したい大学院生の方は、講義担当者にご相談ください。
到達目標
政党システム論の基礎知識を習得しつつ、それら再構築する過程を通じて、大学院での研究に必要な議論の手法を身につける。
授業計画と内容
以下のスケジュールで講義を進める予定です。
01.イントロダクション:比較政治学の考え方
02.社会運動論(1):社会運動とは何か、どのように分析されてきたか
03.社会運動論(2):デジタル技術は、社会運動をどう変えたか
04.政党(1):古典的政党類型論の歴史的背景
05.政党(2):現代の政党論
06.政党と選挙(1):選挙制度と政党の競争
07.政党と選挙(2):古典的な政党システム論
08.政党と選挙(3):政党システム論の現在
09.政党と議会:古典的な議会モデル
10.政党と連立政権(1):古典的なモデルとその限界
11.政党と連立政権(2):現代の連立理論
12.執政制度(1):議院内閣制とその変容
13.執政制度(2):大統領制(と半大統領制)の運用
14.講義のまとめ
第一回に、講義の進め方と概要を説明します。比較政治学が政治学の中でどのような位置づけであるのか、政治学科のカリキュラム全体の中でこの講義がどのような役割を果たすのかを説明します。そのうえで、前期と後期の役割分担を説明し、比較政治論1では、政治システムへの「入力」過程を扱うことを説明します。
第二回と第三回には、社会運動を論じます。第二回には、社会的な「紛争」が「政治化」されることの重要性を確認しつつ、これまで社会運動について論じられてきた、「運動のサイクル」について説明します。第三回には、前回の成果を踏まえつつ、現代における社会運動の変容について、特に「デジタル・ポピュリズム」という概念を手掛かりにこの10年ほどの研究成果を紹介します。
第四回と第五回には、組織としての政党を論じます。第四回には、近代的な議会制度の登場と定着を通じて、政党がいかにして近代化されたかを、主に西欧の歴史を中心に確認します。第五回は、これらの研究成果を踏まえつつ、第三回の講義なども手掛かりにして、現代における政党組織の特徴や政党指導者が直面する課題などについて、具体的な事象を通じて解説します。
第六回から第八回を通じては、選挙と政党について論じます。第六回には、選挙制度が政党間の競争に与える影響を論じます。「小選挙区制度は二大政党制を導きやすい」とする「ディヴェルジェの法則」や、比例代表制が持つ歴史的背景とそれが多党制をもたらす経路について検討します。第七回は、前回の成果を踏まえつつ、「政党システム論」を紹介します。ダウンズによる古典的な研究成果やサルトーリの類型論を説明します。第八回は、前回の議論を踏まえつつ、現代の政党制が、古典的な枠組みでどこまで把握できるのか、把握できないとすればなぜか、どうすれば、よりよく、政党システムを構築できるのかについて議論します。
第九回は、議会の運営モデルについて、古典的な「アリーナ型」「変換型」議会との図式を紹介しつつ、実際の議会運用がこれらの古典的な枠組みには収まりづらいことを、周辺の制度との関連を踏まえつつ紹介します。
第十回と第十一回は、連立政権について論じます。第十回は、ライカーの古典を紹介しつつ、合理的な選択理論に基づいた連立構築の予測モデルを紹介しつつ、その効用と限界を確認します。第十一回は、現代の連立に関する議論を通じて、連立理論の「パズル」(既存の理論枠組みの下では十分に説得的な理解が確立していない諸問題)を紹介します。
第十二回と第十三回は、執政(executive)制度を説明します。第十二回は議院内閣制について、具体的な政体を事例としつつ、各国での運用の違いを他の制度との関連を通じて説明します。第十三回は、大統領制について、議院内閣制との比較とともに大統領制内部での比較を通じて、その運用方法を検討します。
第十四回には、講義のまとめの回に相当します。単位習得のためのレポートについて相談の機会とします。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講義の予習と復習を義務とします。
【予習】1時間程度を想定しています。ただし、個人差もあるでしょう。
manaba上からレジュメを入手して目を通してください。そこで示された内容や参考文献を活用して講義概要を把握しつつ、予習で分からなかった点を明らかにしたうえで講義に臨んでください。
【復習】2時間程度を想定しています。ただし、個人差もあるでしょう。
講義の概要を各自でまとめたうえで講義で示された練習問題に各自取り組んでください。
※ 任意の書評レポートは講義内容と密接に関わる課題文献を対象とするものです。加点そのものには強い魅力を感じない学生の方にも講義理解を深めるためにレポートに取り組むことを推奨いたします。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| レポート | 100 | 学期末にレポートの提出を求めます。 |
成績評価の方法・基準(備考)
以下の要領で学期末レポートの提出を求めます。
・講義で扱った研究領域(選挙制度、政党組織、政党システム、連立など)のうち、特定の領域を選び、論点を設定したうえで、以下の含んだ議論を提示してください。
(1) 当該論点における代表的な論者の研究をフォローして、その内容を要約する
(2) それらが、明示されたもの、暗黙のものを含めて、
どのような前提条件の下で成り立つかを明らかにする
(3) (2)で述べた前提条件を踏まえつつ、特定の具体的な事象について、
当該理論で説明可能なものと、説明できないものについて、解説する
(4) 特に、理論で説明できない事象について、なぜ説明できないのか、
理論を微修正することで説明できるのか、できないのかを論じる
(5) (2)~(4)の作業を経て、改めて、既存の理論状況を整理しつつ、
今後の研究上の論点や可能性について、展望を述べる(仮説的なものでよい)
・書式は、書面にして講義中に提示します。字数の目安は8000字から12000字程度を想定します。
・講義で扱った内容とご自身の専門分野が著しく乖離する場合でも、講義理解の確認のために、
原則として講義で扱った領域を対象としてください。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
講義中、レスポンを利用して簡単なアンケートを行うなど、学生からの応答を期待した双方向授業を実施することがあります。
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末/実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
講義ではレスポンを利用しますので、ICT端末(タブレットでも、スマートフォンでも、PCでも可)の持ち込みを推奨いたします。講義中にリアルタイムでのコメント等を歓迎いたします。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
特定の教科書は使用しません。講義の概要を記したレジュメをグーグル・フォルダ上に公開します。