シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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中世文学A | 2024 | 前期 | 月3 | 文学部 | 吉野 朋美 | ヨシノ トモミ | 1・2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-JL1-A207
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
院政期から安土桃山時代まで(おおよそ12世紀後半から16世紀)の文学について取り扱います。
今期は、主に時代状況や社会的様相とかかわって展開していった文学の流れを確認しながら、度重なる戦乱や災禍に見舞われ価値観が大きく揺らいだ激動の時代に展開した中世文学の豊かな世界を、人間の営みにかかわるいくつかのテーマから分析・読解していきたいと思います。関連する具体的な作品を取り上げ、絵や写真等も見ながら、多角的に掘り下げたいと考えています。
基本的には講義形式ですが、スマホを生かした授業中のクイズ形式のやりとりや授業後に提出されるコメントなどを通して、できる限り受講生の声を拾いあげ、それを取り込む形で進める予定です。
科目目的
中世は一般的には武士の時代とされていますが、一方で特に文化面では、朝廷や貴族、寺社といった既存の権力も強い力を持ちます。そうした多様な価値観がせめぎ合う中で多様な、そして活発な文学活動が行われ、多くの文学作品が残されました。いくつかのテーマから多角的に見ていくことで、深く広く中世文学についての知識を得ることを目的とします。また、各自の研究テーマの発見につながることもめざしたいと思います。
到達目標
・中世文学を知り、読むことの面白さを感じること。
・様々な考察を通して、現代に生きる我々が古典文学を学び、味わうことの意義を見つけること。
中世は多くの災害や戦乱に見舞われた激動の時代でしたが、その中でも人々はさまざまなかたちで語ることを手放しませんでした。中世文学を学ぶことで、混沌とした現代でわたしたちがどう生きていくのかというヒントが得られれば何よりです。
授業計画と内容
1、ガイダンス――〈中世〉という時代区分/中世文学概観――背景としての時代・社会状況
2、たたかう①――異類・異界・自然との闘い
3、たたかう②――戦乱の描写
4、たたかう③――ライバルとの闘い
5、たたかう④――おのれとの闘い
6、たたかう⑤――雅びな闘い
7、つながる・つなげる①――地方と都・旅
8、つながる・つなげる②――家族の絆・男女の絆
9、つながる・つなげる③――過去に連なる1
10、つながる・つなげる④――過去に連なる2
11、つながる・つなげる⑤――座の文芸1
12、つながる・つなげる⑥――座の文芸2
13、習熟度確認
14、補足・総括
ただし、授業の進度や受講生とのやりとり等によって変更することもあります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 60 | 授業で扱ったことを理解しているかを確認します。ただし、出席が7割に満たない場合、試験の受験資格はありません。 |
平常点 | 40 | 毎授業時に書き終了後にmanabaに提出してもらうコメントの内容を評価します。各回の講義内容の理解度、それに対する自分なりの考察や、感想、または疑問点の提示などをポイントとして判断します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
Slidoを利用して受講生参加型の講義内容に関係するQ&Aを授業内に実施し、授業内ですぐに結果を提示することで、学習内容の定着や授業への興味を高めるようにします。
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは使用せず、レジュメを配布します。参考文献については授業中に適宜紹介します。
その他特記事項
配布されるプリントをよく読み、自分なりに疑問点を明確にしながら授業に臨んでください。また授業では、作品のごく一部しかふれることができません。授業後は、作品とその背景への理解をより深めるために、自身でほかの部分を読んだり、関連作品や参考文献を読んだりするようにしてください。
なお、中世文学Bとあわせて受講することが望ましいです。また、時代を接する中古文学・近世文学や日本文学史の講義を受講すると、より理解が深まるでしょう。