シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国文学作家作品研究(1)B | 2024 | 後期 | 月4 | 文学部 | 吉野 瑞恵 | ヨシノ ミズエ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-JL3-A402
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
『源氏物語』に登場する中流貴族女性たち
平安時代の物語は、中流貴族女性たちによって生み出されたと考えられるにもかかわらず、上流貴族の社会を舞台にしており、中流貴族たちが前面に出てくることはない。光源氏の恋の相手となるのも、藤壺や紫の上、六条御息所など、多くは上流貴族の女性たちである。そのような中で、上流貴族ではないものの、独自な存在感を持った女性たちが登場する。中流貴族の後妻となった空蝉や、受領の娘として育った明石の君などである。その他にも上流貴族に仕える女房たちの多くは中流貴族の出身で、彼女たちは物語の中で目立たないものの欠かせない存在でもある。
この講義では、これらの女性たちがどのように描かれているのか考えてみたい。具体的には次のような問題について考察する予定である
① 上流貴族男性は中流貴族女性をどのように見ていたのか。平安時代の身分意識の特色。
② 物語は身分違いの恋をどのように語ろうとしているのか。
科目目的
この科目は、学位授与の方針である国文学専攻の学問分野において求められる専門的な知識を身につけることを目的とする。
到達目標
この科目では、以下を到達目標とします。
・ 平安時代の文化や社会の特徴について説明できるようになること。
・ 『源氏物語』を原文で深く読解できるようになること。
授業計画と内容
第1回 授業ガイダンス
第2回 『源氏物語』概説
第3回 中の品の女(帚木巻)
第4回 光源氏と空蝉との契り(帚木巻)
第5回 空蝉の複雑な心中(帚木巻・空蝉巻)
第6回 謎の女性・夕顔(夕顔巻)
第7回 光源氏と明石の君との出会い(明石巻)
第8回 明石の君出産(澪標巻)
第9回 明石の君上京(松風巻)
第10回 明石の姫君、紫の上の養女となる(薄雲巻)
第11回 夕霧の恋人・藤典侍(少女巻・藤裏葉巻)
第12回 浮舟の母・中将の君
第13回 『源氏物語』の召人たち
第14回 総括・まとめ・到達度確認
*扱う場面や巻については、シラバスと異なる場合もあります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 60 | 『源氏物語』に登場する中流貴族女性の特徴について、具体的な場面に即して説明できるかどうかを評価する。 |
平常点 | 40 | 毎回リアクションペーパーを提出してもらい、授業の参加度および理解度を評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
以下のテキストをコピーして配布する。参考文献については授業中に適宜紹介する。
『源氏物語』1~6(阿部秋生・秋山虔・今井源衛・鈴木日出男 校注・訳) 小学館新編日本古典文学全集