シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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産業構造論 | 2024 | 前期複数 | 火3,金1 | 経済学部 | 堀内 英次 | ホリウチ エイジ | 2年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EC-ID2-01XX
履修条件・関連科目等
基礎ミクロ経済学、基礎マクロ経済学
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
1980年代後半以降急速に進展した経済のグローバル化は、日本企業の海外展開を急速に推し進め、その結果大きく進展した国際分業は、日本の産業構造に大きな影響を与えてきました。特に、近年グローバル化とデジタル化が急速に進展する中で、日本の製造業は海外企業との競争に苦戦し、その結果大きな構造変化と空洞化が進んできました。その一方で、所得の拡大や少子高齢化が進展してきたことで、日本経済のサービス経済化が着実に進んでいます。それらの産業構造変化は、人々の暮らしにも、働き方の変化や所得格差の拡大などを通じて影響を与えています。
本講義では、戦後から現在に至るまでの日本の産業構造の変遷とそのメカニズムを、企業の技術革新、国際分業の進展、産業政策を中心とした政府の政策に焦点を当てて考察します。特に近年については、グローバル化、デジタル化の進展という大きな国際経済環境の変化の中で、Society 5.0のような豊かで便利な社会の実現に向けて、日本の産業構造はどのように変化していくべきか、そのために日本企業や政府はどのような改革を行うべきかを、諸外国の例とも比較しながら考察していきます。
科目目的
経済は様々な産業から構成されています。経済発展の過程で、その産業構造は様々な要因によって変化します。国内外の経済環境の変化によって産業構造はどう変化して行くのか、その大きなうねりと構造変化のメカニズムを理解し論じる力をつけることがこの講義の目的です。
到達目標
1. 産業構造を論じるための基本的概念を用いて、産業構造の変化とその要因について、多面的に論じることができる。
2. 産業構造の変化にかかわる市場メカニズムと政府の政策の役割を理解し、論じることができる。
3. 産業構造の変化にかかわる各産業の技術革新や企業の様々な戦略を理解し、論じることができる。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション:本講義の概要とねらい
第2回 1. 産業分類について 第一次産業・第二次産業
第3回 1. 産業分類について 第三次産業
第4回 2. 戦後の産業構造の変遷とそのメカニズム 産業構造変化の経験則
第5回 2. 戦後の産業構造の変遷とそのメカニズム 工業化の進展とそのメカニズム
第6回 2. 戦後の産業構造の変遷とそのメカニズム 続き
第7回 2. 戦後の産業構造の変遷とそのメカニズム サービス経済化とそのメカニズム
第8回 3. 産業構造変化と技術革新 戦後の技術導入
第9回 3. 産業構造変化と技術革新 1970, 80年代のME革命
第10回 3. 産業構造変化と技術革新 1990年代以降のデジタル化の進展
第11回 4. 産業構造変化と国際分業 1985年までの輸出主導型成長
第12回 4. 産業構造変化と国際分業 1985年以降の国際分業の進展
第13回 4. 産業構造変化と国際分業 1990年代以降のグローバル化の進展
第14回 まとめと到達度確認
第15回 5. 産業構造変化と産業政策 復興期と高度成長期の産業政策
第16回 5. 産業構造変化と産業政策 石油ショック後の競争政策と産業調整策
第17回 5. 産業構造変化と産業政策 グローバル化の中での産業政策
第18回 5. 産業構造変化と産業政策 第四次産業革命に向けた政策改革
第19回 6. 産業連関分析 産業連関と経済発展
第20回 6. 産業連関分析 産業連関分析
第21回 6. 産業連関分析 続き
第22回 7. 産業事例:電気機器産業 1980年代までの国際競争力の確立
第23回 7. 産業事例:電気機器産業 デジタル化の進展と大手電機の敗北
第24回 7. 産業事例:電気機器産業 2000年代の大手電機の構造改革
第25回 7. 産業事例:電気機器産業 第四次産業革命と日本の半導体産業
第26回 8. 産業事例:自動車産業 1980年代までの国際競争力の確立
第27回 8. 産業事例:自動車産業 1990年以降のバブル崩壊と構造改革
第28回 8. 産業事例:自動車産業 2000年代以降のエコカーと自動運転
※第14回の到達度確認の日程を除き、講義内容はあくまで予定であり、一部変更の可能性があります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
小テストを第3, 7, 10, 13, 18, 21, 25, 28回の授業の後にmanabaで実施するので受験してください。
※授業の進展具合により変更の可能性がありますが、その場合は授業内及びmanabaを通じて事前に連絡します。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 60 | 内容理解を確認する問題20点 論述問題40点 |
その他 | 40 | 小テスト(第3, 7, 10, 13, 17, 20, 24, 27回の授業の後にmanabaで実施、計8回)の評価点 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
manaba上、及び授業内で解説します。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaやGoogle Formsなどを適宜活用します。携帯電話を持参してください。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
講義は以下のテキストを元にプレゼンテーション形式で行います。
※プレゼン用スライドを資料として配布します。
テキスト
堀内英次(2022),『グローバル化・デジタル革命のインパクト:日系電機の凋落と官民の改革』, 中央経済社. (ISBN)9784502414411
参考文献 ※講義で扱う半導体産業について詳しく論じたものです。
郭四志(編), 『日中両国のイノベーション戦略とその展開:脱炭素化・デジタル化を中心に』, 文眞堂 (ISBN)9784830952111
※その他の参考資料は講義中に適宜紹介します。