シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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社会学基礎演習 (2) (社会学プロジェクト演習II) | 2024 | 通年 | 火4 | 文学部 | 野宮 大志郎 | ノミヤ ダイシロウ | 1年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-SC1-K020
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この授業は、社会学におけるモノの見方・考え方を身につけるための入門となる授業です。授業は、通年(前・後期)で行われます。
前期では、今日の社会学の基礎を創りあげてきた著名な社会学者たちが社会をどのように捉えたかを学びます。社会とは何であるか、社会はどのようにして成り立つのか、社会はどのように変化するのか、また個人は社会に対してどのように働きかければよいのかなど、社会学のパースペクティブ(=視点)と思考を学びます。
後期では、前期で学習した社会学的な見方・考え方を、どのようにして現実の社会問題の理解や解明、また解決に役立てるかを学習します。貧困・難民・不平等・権利侵害など、現代社会は様々な困難を抱えています。これらの問題が、なぜ、どのようにして発生したのか、問題の核心は何か、これらの問題の解決をどのようにして導けばよいのかなど、我々の身近にある具体的事例をもとに、多様な社会学的視点を「駆使」して考え・理解する力を養います。
学期末に、学習し獲得した知識や理解を用いて「総括論文」を書き提出します。
科目目的
この科目では、社会学的なモノの見方・考え方の基礎を身につけることを目的とします。そのために前期では、社会学の先達が私達に伝えようとしているモノの見方・考え方を学びます。後期では、前期に学習した社会学的な見方・考え方を現実の問題に応用することで、社会学的視点の定着を進めます。
到達目標
本授業では、受講生は、社会学的思考の基礎を学びます。その基礎のもと、2年次以降に受講する「社会構想論」、「社会学プロジェクト演習」、また「社会学史」をはじめとする多様な社会学専門科目での学習が可能となります。
本授業では、社会学の巨匠に学ぶことで、基礎的な専門的知識を獲得します。また、社会学者一人に偏ることなく多様な理解の視点を導入することで、幅広い教養と複眼的に思考するための基礎を築きます。授業で扱われる社会学的巨匠の考え方や理解の仕方を学ぶために必要不可欠な知識は教員が講義で提供しますが、その後はグループによる演習的な学習に重点が置かれます。グループ学習を通して、主体的な学習態度と心構えを習得します。また、グループ内メンバー同士が協力し合って各自の理解を深めることが求められます。この活動を通して、基礎的なコミュニケーション力を養います。
授業計画と内容
1 社会学的なモノの見方・考え方とは:イントロダクション
2 マルクス・イントロダクション(講義)
3 マルクス(講義と演習)(レポート提出①)
4 デュルケーム・イントロダクション(講義)
6 デュルケーム(講義と演習)(レポート提出②)
5 ヴェーバー・イントロダクション(講義)
7 ヴェーバ(講義と演習)(レポート提出③)
8 ジンメル・イントロダクション(講義)
9 ジンメル(講義と演習)(レポート提出④)
10 ルーマン・イントロダクション(講義)
11 ルーマン(講義と演習)(レポート提出⓹)
12 社会学的なモノの見方・考え方についての討論1(演習)
13 社会学的なモノの見方・考え方についての討論2(演習)
14 総括と質疑応答(前期総括論文提出)
(夏期休暇)
15 社会学的な見方・考え方を社会問題に応用する:イントロダクション
16 「福祉の貧困:子どもの視点から」:その姿と原因、社会学的理解(講義と演習)
17 「福祉の貧困:子どもの視点から」:対応策と課題(演習)
18 「福祉の貧困:子どもの視点から」:グループ・プレゼン(レポート提出⑥)
19 「移民・難民」:その姿と原因、社会学的理解(講義と演習)
20 「移民・難民」:対応策と課題(演習)
21 「移民・難民」:グループ・プレゼン(レポート提出⑦)
22 「地域と都市の問題」:その姿と原因 、社会学的理解(講義と演習)
23 「地域と都市の問題」:対応策と課題(演習)
24 「地域と都市の問題」:グループ・プレゼン(レポート提出⑧)
25 「ジェンダー」:その姿と原因、社会学的理解(講義と演習)
26 「ジェンダー」:演習、対応策と課題(演習)
27 「ジェンダー」:グループ・プレゼン(レポート提出⓽)
28 総括と質疑応答(後期総括論文提出)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業教材の予習のためのリーディング、レポートの執筆、学期末総括論文の執筆は、すべて受講生各自による授業外での学習になります。予習としてのリーディングでは、授業教材を10〜20ページを読み、理解に努めます。予習を通して獲得した理解は、グループで活動するための基礎となります。3週間に1度の割合で、レポート提出があります。レポートは、1000〜2000文字程度で執筆し、指定された週の授業の冒頭に提出します。前期末総括論文は、2500〜3500字の範囲で書きます。後期の最後に提出する「総括論文」は、5000−6000字の範囲で書きます。レポート課題や総括論文での問や議論すべき内容については、教員が授業内で伝えます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 10 | 前期総括論文にて代替する。社会学の基礎的知識が身についているかを評価する。 |
期末試験(到達度確認) | 25 | 後期総括論文にて代替する。社会学の基礎的知識が身についているか、また、社会学の多様な視点に基づき、複眼的に思考するための基礎が身についているかを評価する。 |
レポート | 45 | 各回レポート5点X9回。授業内の講義と演習の内容に関連させて、社会学の多様な視点に基づき、複眼的に思考することができるか評価する。 |
平常点 | 10 | 授業内での質問、コメント、その他の発言やインプットを対象に、主体的な学習態度と心構えが修得できているか、基礎的なコミュニケーション力を身につけているか、評価する。 |
その他 | 10 | グループ活動の評価。主体的な学習態度と心構えが修得できているか、基礎的なコミュニケーション力を身につけているか、評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
レポートと総括論文(前期・後期)は、受講生各自が執筆します。グループ構成員全員で同じものを提出することは出来ません。すべてのレポートと総括論文は、提出日の授業の開始時に提出します。また、グループ活動の評価には、グループ内で受講生各自が活発に活動しているかなど受講生各個人の評価と、グループ全体での報告などグループ構成員全員に対する一律の評価の両方が含まれます。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
受講生各自またはグループによる発言や主張に対して、毎回、教員がその場でフィードバックを行います。さらに、丁寧なフィードバックが必要な場合は、授業時間外で教員と受講生が面談をする機会を設けます。また、レポートと総括論文(前期・後期)は、教員が評価とコメントをつけて受講生に返却します。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
1年を通して、ほぼすべて、アクティブラーニング型の授業を行います。毎回、教員が提示する問いや受講生自らが発見した問いを解決する形で授業は進みます。ディスカッション、プレゼンテーションは、すべてグループワークでおこなわれます。また、教員が時折、授業内授業と授業外授業を入れ替えた学習を指示します。さらに、教員は、常に各グループの活動状況を観察して、必要に応じて適宜アドバイスや示唆を提示し、グループワークの進行を促します。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manaba掲示板・メーリング・リスト等をで情報共有・補助的な議論を行います。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
授業テキストは、担当教員が適宜、指示します。
また、適宜プリント等を配布します。