シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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交通経済論 | 2024 | 前期複数 | 月4,木2 | 経済学部 | 後藤 孝夫 | ゴトウ タカオ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EC-ID3-32XX
履修条件・関連科目等
基礎ミクロ経済学の履修を終えていることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
本講義では,ますます多様化している国内外での交通問題に対応する取り組みおよび交通政策のあり方について,主に伝統的なミクロ経済学の知見を用いて解説する。より具体的には,講義の前半では,ミクロ経済学に基づいた交通分野の分析への理解を深めるために,主に市場の失敗要因と交通分野を照らし合わせることによって理論と現実の関連を意識してもらう。そして,講義の後半では,前半で学んだ内容を踏まえつつ,具体的な交通問題を分析する。
科目目的
本講義の主たる目的は,実際の交通政策あるいは現実に生じている交通問題を取り上げて分析することで,望ましい交通政策のあり方について検討することである。
到達目標
本講義の到達目標は大きく2つある。第1の目標は,上記検討過程を通して,現在の交通問題や交通政策のメリット・デメリットを客観的に,そして定量的に履修者が評価判断できるようになることである。第2の目標は,ミクロ経済学を用いて身近な交通分野を分析することで,1つの「ものの見方・考え方」としてのミクロ経済学分析の考え方を履修者に身につけてもらうことである。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション
第2回 交通および交通政策とは何か
第3回 交通政策の策定プロセスと政策の主体
第4回 消費者行動の復習
第5回 生産者行動の復習
第6回 完全競争市場と市場の限界
第7回 規模の経済と自然独占
第8回 費用逓減産業と規制の根拠
第9回 政府の市場介入と規制の種類
第10回 市場の失敗と規制の失敗
第11回 規制緩和の理論(コンテスタブルマーケット理論)
第12回 航空産業の経営戦略と規制緩和の効果
第13回 LCCのビジネスモデル
第14回 鉄道事業の上下分離方式
第15回 公平性および政府の失敗
第16回 運賃理論
第17回 総括原価主義の意義と限界
第18回 インセンティブ規制の根拠
第19回 外部効果からみた環境税の考え方
第20回 外部効果からみた排出権取引の考え方
第21回 外部効果からみたピーク・ロード・プライシングと混雑課金
第22回 道路の無料開放原則と公共財
第23回 ゲストスピーカーによる講義 航空事業の今後(変更あり)
第24回 費用便益分析
第25回 民営化とPFI
第26回 ゲストスピーカーによる講義 鉄道事業の今後②(変更あり)
第27回 ゲストスピーカーによる講義 物流事業の今後 (変更あり)
第28回 総括・まとめー今後の交通政策のあり方ー
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
「manabaに掲載される,あるいは講義時に配布されるレジュメや資料に目を通す」など,毎回の講義前後に必ず本講義の予復習を行うこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 80 | 交通経済学の基礎について理解したうえで、市場の失敗とその対策および資源配分の効率性と公平性の考え方を用いて、交通政策の客観的な評価ができるかどうかを評価します。 |
レポート | 20 | 実際の交通政策を題材として、交通経済学の観点から履修者の客観的な意見を述べることができるかどうかを評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
・授業のなかでresponにより課題や意見を提出してもらう予定です。これを授業中に紹介し,教員がそれに対してリプライするなど,一部双方向型の授業を行います。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
・授業時に「respon」を活用し,一部双方向型の授業を実施します。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
[テキスト]
中条潮・田邉勝巳・後藤孝夫『経済学で読み解く交通・公共政策』,中央経済社,2018年(9784502247613)
その他,適宜講義内容に沿ったレジュメや資料を配布する。
[参考文献]
衛藤卓也・大井尚司・後藤孝夫『交通政策入門(第2版)』,同文舘出版,2018年(9784495440428)
斎藤峻彦『交通市場政策の構造』,中央経済社,1991年(9784502611834)
竹内健蔵『交通経済学入門 (有斐閣ブックス 454)』, 有斐閣,2008年(9784641183681)