シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 政治学演習2(B) | 2026 | 後期 | 月4 | 法学研究科博士課程前期課程 | 山崎 望 | ヤマザキ ノゾム | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JG-PS5-704S
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
課題文献によっては、英語の文献も扱います。
授業の概要
本講義では、現代世界の多くの諸国で主流化された制度である、主権国家・資本主義・家父長制の組み合わせに対して、それがもたらす問題点に着目し、それに代替する構想について検討します。具体的には、資本主義とは異なる経済の仕組みである贈与論、自立した人間像を批判して相互依存する人間像に立脚した社会の仕組みを考えるケア論、支配を拒否して自治を求めるアナーキズムという三つの思想に着目して、それらの組み合わせから、新たな社会の在り方について構想します。
科目目的
この政治学特講2(B)を通じて、現代世界を念頭に置きながら、自明視されている資本主義―主権国家―家族から形成される社会にどのような問題が存在し、それに対していかなる思想が提唱されているのか、また様々な思想の組み合わせについて考察を深めることを目的とします。
カリキュラムの観点からは、政治理論、政治思想史などの分野の研究を進める上で、重要な知見を得る目的があります。
到達目標
現在の自由民主主義の社会を大きく規定してきた、資本主義―主権国家―家族の機能不全に対して、根源的な変革の可能性を提唱する思想を検討することで、政治学が条件としてきた「知」の形について再考する契機を探ることが到達目標となります。
理論的/歴史的/思想史的な知識を得て、広く法学政治学の理解にとって資する研究の基礎を作ることが目標です。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション:贈与・ケア・アナーキズムをどう接続するか
「交換・再生産・自治」という三つの軸
第2回 贈与の理論(1):互酬性・義務・連帯
第3回 贈与の理論(2):贈与交換の可能性
第4回 贈与の理論(3):国家/資本制を越える贈与?
第5回 ケアの政治論(1):ケアの倫理とリベラリズム批判
第6回 ケアの政治論(2):フェミニズムと再生産労働としてのケア
第7回 ケアの政治論(3):ケアと世界システム
第8回 アナーキズム(1):古典的アナーキズム
第9回 アナーキズム(2):現代アナーキズム
第10回 アナーキズム(3):アナーキズムの多様性
第11回 ケア × 贈与の可能性
第12回 贈与 × アナーキズムの可能性
第13回 ケア × アナーキズムの可能性
第14回 受講生による研究報告
国家・市場・家父長制の外部をめぐって
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
報告者は文献のレジュメ(要約)と私見の作成、事前の配布をしてください。
配布方法などについては初回に説明を行います。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| 平常点 | 100 | 議論への参加、報告回数における報告を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
レジュメの提出・共有はmanabaを通じての予定です。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
文献の入手方法については授業の初回に解説します。
・岡野八代、2024年、『ケアの倫理』岩波新書
・今村仁司、2000年、『交易する人間―贈与と交換の人間学』講談社選書メチエ
・山田広昭、2020念、『可能なるアナーキズム』インスクリプト
・D・グレーバー、2016年、『負債論』以文社(抜粋)
・岩野卓司「ケアの贈与論」(オンライン連載)
・M・A・ファインマン、2003年、『家族、積みすぎた方舟』学陽書房
・岩野卓司、2019年、『贈与論』青土社(抜粋)