シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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現代ドイツ事情(1)/現代ドイツ事情(1)(3) | 2024 | 前期 | 金2 | 文学部 | 紀 愛子 | キノ アイコ | 1~3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-DT1-C501
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義では、ナチ時代の負の過去に対して戦後ドイツがどのように向き合ってきたのかという、いわゆる「過去の克服」の問題について、特に①戦後裁判、②戦後補償、この2つの観点から検討する。
第二次世界大戦敗戦後、ドイツが国際社会に復帰し、諸外国との外交関係を回復していくにあたっては、ナチ時代の犯罪に対する対応が不可欠であった。現在のドイツを取り巻く国際関係を考える上でも、「過去の克服」の具体的な展開を知ることは重要な手助けとなる。
本講義では特に、ナチ犯罪に関わった者たちをどのように裁くかという戦後裁判の問題、犯罪の犠牲者たちが被った被害をどのように償うかという戦後補償の問題に焦点を当て、「過去の克服」の一側面を提示するとともに、国家犯罪をめぐる「責任」や「償い」の問題について考えたい。
科目目的
ナチ犯罪をめぐる裁判や戦後補償など、「過去の克服」についての知識を得る。
講義を通して、ナチズムの過去や戦後ドイツ史、「過去の克服」に関心のある人に、卒業論文のテーマを見つける手がかりを提示したい。
到達目標
戦後のドイツにおいて、ナチ・ドイツの過去とそれに対する取り組みがどのような重要性を持っているのかを理解する。
戦後ドイツ史についての基礎知識を身につける。
授業計画と内容
第1回:オリエンテーション
第2回:ナチ時代の差別と迫害①:ナチの独裁体制とホロコースト
第3回:ナチ時代の差別と迫害②:ホロコースト以外のナチ犯罪
第4回:「非ナチ化」政策
第5回:ナチ犯罪をめぐる戦後裁判―導入、ニュルンベルク裁判
第6回:アイヒマン裁判とアウシュビッツ裁判
第7回:戦後裁判のまとめと次回映画の導入
第8回:映像で考えるナチ犯罪の裁き①:裁判に関する映画視聴(前半)
第9回:映像で考えるナチ犯罪の裁き②:裁判に関する映画視聴(後半)と考察
第10回:ドイツの戦後補償① ユダヤ人に対する補償
第11回:ドイツの戦後補償② 強制労働被害者、シンティ・ロマへの補償
第12回:ドイツの戦後補償③ 強制断種被害者、「安楽死」犠牲者遺族への補償 & 戦後補償のまとめ
第13回:東ドイツとナチズムの過去
第14回:まとめと理解度の確認
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回、授業内容に関する参考文献を示すため、自身が特に興味関心を持った内容については積極的に参考文献を閲覧し、知識と考察を深めること。この学修が、期末レポート執筆の基礎となる。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | 学期末に、授業内容に関するレポートの提出を求める。 ①授業内容を十分に理解しているか、②授業からどの程度自分自身の考察を引き出すことができたか、③主体的・積極的に学びを深めたかどうか、この三点からレポート内容を評価する。 |
平常点 | 40 | 毎回のリアクションペーパーの内容を評価し、平常点として加算する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
原則として、14回の授業のうち、10回以上出席することを、成績評価の前提条件として求める。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト(教科書)は使用しない。
参考文献は授業内で適宜紹介する。