シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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美術史各論(3)A | 2024 | 前期 | 木5 | 文学部 | 岸 佑 | キシ ユウ | 2~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-HR2-D455
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本授業では、近代建築デザイン史についての知識獲得を目的とします。欧米から広がった近代建築運動(モダン・ムーブメント)は、鉄・ガラス・コンクリートによる抽象的な形態や美学とともに、世界中の都市と建物の様相を一変させました。本授業では、近代建築運動の前提となる19世紀の社会的・文化的背景から出発し、20世紀前半のモダニズム成立までを辿ります。授業は、事前資料(毎週課します)の読み込みを前提に、学生による発表とセミナー(人数によっては講義)とし、インタラクティブな授業形態を試みます。
科目目的
この科目は、20世紀前半の都市・建築デザインを概観することを通して、学位授与の方針で示す「専門的学識」および「幅広い教養」を学生が修得することを目的としています。それとともに、主体的に学ぶ姿勢を重視します。学びの意識が高ければ、講義内容をより深く学ぶことができ、かつ学びの喜びを身につけることができるでしょう。
到達目標
1. 20世紀前半の都市・建築デザインの基本的な流れ・人物・出来事を説明できる。
2. 現代へのモダン・ムーブメントの影響とその重要性について理解する。
3. 自らの考えを相手にわかりやすいように伝えることができる。
4. 自らの考えを自らの言葉で書くことができる。
授業計画と内容
1. イントロダクション:授業の進め方、建築鑑賞
2. 近代化への布石:技術者の貢献/労働者の環境改善/様式の選択と折衷/理想的建築
3. 近代建築の曙光:アーツ・アンド・クラフツ運動/グラスゴー・スタイル/郊外住宅地/『明日の田園都市』
4. 近代への多様な道のり1:アール・ヌーヴォー/モデルニスモ/ユーゲントシュティール
5. 近代への多様な道のり2:オットー・ワーグナー/アドルフ・ロース/鉄筋コンクリートという近代性
6. 切断される「過去」:キュビスムと建築/イタリア未来派/ロシア構成主義/デ・ステイル
7. 大量生産社会の建築へ:ドイツ工作連盟/表現主義建築/バウハウス/ジードルンク
8. 摩天楼と郊外住宅:メトロポリスの摩天楼/メトロポリスの表象/プレーリー・ハウス/ユーソニアン・ハウス/フロンティアの前衛
9. ル・コルビュジエとミース・ファン・デル・ローエ
10. 教義としての近代建築:合理と機能/機能的都市の確立/「スタイル」としての近代建築/様式から空間へ
11. 合理性と固有性:経済と建築/規格化と構造の表現/SOMの建築/風土の中の建築/イデオロギーと建築
12. 学生によるプレゼンテーション
13. 学生によるプレゼンテーション
14. 学生によるプレゼンテーション
*受講生の理解度を重視して進めます。そのため、各回の内容や順番に変更が生じることがあります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | レポート |
平常点 | 30 | 授業参加度 |
その他 | 40 | 2回のプレゼンテーション |
成績評価の方法・基準(備考)
個人課題として、レポート、プレゼンテーションなどがありますが、それ以外に授業中の発言など積極性を重視します。授業ではインタラクティブに相互で意見交換をしながら授業を進めるので、能動的に授業に参加するようにお願いします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストはありません。
参考文献は講義中に適宜紹介しますが、さしあたり以下を参照してください。
鈴木博之、横手義洋、五十嵐太郎『近代建築史―部分カラー版』(市ヶ谷出版、2010年)
本田昌昭・末包伸吾編『テキスト 建築の20世紀』(学芸出版、2009年)
ケネス・フランプトン『モダン・ムーブメントの建築家たち』(青土社、2023年)