シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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対外関係史A | 2024 | 前期 | 水4 | 文学部 | 米谷 均 | ヨネタニ ヒトシ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-JH3-F411
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
日韓関係は「関係改善が必要」と言われつつも、かつてのように「近くて遠い国」になりつつある。その一因は、不可逆的に解消したはずの両国の「歴史問題」が、なぜか常態的に蒸し返されて続けたからである。かかる状況下にて、我々はどのようにして隣国に接すればよいのであろうか?。
本授業は、対馬と沖縄(琉球)の対外交渉に焦点を絞り、東アジア・東南アジア海域の交流史を検討する。対馬と沖縄は、日本本土から見れば「辺境」であるが、同時に日朝関係・日中関係の「窓口」でもあった。両者の「立ち位置」を考察することを通じて、前近代東アジア外交の特質についても検討する。また授業においては、画像や動画を活用し、可能であれば、このジャンルに関連した特集番組などを披露したい。
科目目的
東シナ海域・南シナ海域における交流史を、外交・戦争・貿易・掠奪・文化交流などの諸側面から、多角的に検討する。具体的には、対馬と沖縄(琉球)を軸に、前近代における日本とアジア諸地域との相互交流史を理解する。
到達目標
講義内容を十分に理解した上で、様々な資料に対する分析能力の獲得し、課題に対する調査能力を習得することを目標にする。
授業計画と内容
第1回 Ⅰ 授業の概説(対馬と琉球の歴史概説)
第2回 Ⅱ『対馬宗氏と応永の外寇』 1 宗氏の対朝鮮通交/応永の乱と日本社会への影響
第3回 Ⅲ『高麗・朝鮮仏教文物の日本渡来』1 日本伝来の経緯
第4回 2 仏教文物に対する日朝両国の姿勢の相違
第5回 3 高麗・朝鮮仏画の評価/文物とナショナリズム
第6回 Ⅳ『江戸時代における日朝中の物流構造』1 近世日本の「鎖国」政策と銀の輸出
第7回 2 銀と生糸と朝鮮人参
第8回 Ⅴ『「南島」「琉球」世界のイメージ』1 古代日本と「南島」/中国の「流求」像
第9回 2 中世日本の境界観/「流求」から「琉球」へ
第10回 Ⅵ『琉球王国の対外貿易と外国人社会』1 「万国の架け橋」としての琉球
第11回 2 琉球の華人社会/琉球の日本人社会
第12回 Ⅶ『琉球と日本との関係史』 1 室町幕府と琉球との通交/細川氏の通交関与
第13回 2 大内氏の琉球通交/島津氏の琉球通交
第14回 教場試験とまとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回授業前に前の回に配布したレジュメに必ず目を通した上で聴講すること。また、授業内容の復習を必ず行い、課題が提示された場合はそれに取り組むこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 80 | 最終回における教場試験の評価(素点)。 |
レポート | 10 | 自由提出の感想レポート。 |
平常点 | 10 | 授業への参加度。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
参考文献
:大石直正・高良倉吉・高橋公明編『周縁から見た中世日本』(講談社。日本の歴史14。2001年)
:豊見山和行編『琉球・沖縄史の世界』(吉川弘文館。日本の時代史18。2003年)
:佐伯弘次『対馬と海峡の中世史』(山川出版社。歴史リブレット77。2008年)
:関周一『対馬と倭寇』(高志書院。高志書院選書8。2012年)
:橋本雄『偽りの外交使節―室町時代の日朝関係―』(吉川弘文館。2012年)
:荒木和憲『対馬宗氏の中世史』(吉川弘文館。2017年)
:黒嶋敏・屋良健一郎編『琉球史料学の船出』(勉誠出版。2017年)
:池内敏『絶海の碩学―近世日朝外交史研究―』(名古屋大学出版会。2017年)
:松方冬子編『国書がむすぶ外交』(東京大学出版会。2019年)
:真栄平房昭『琉球海域史論』(榕樹書林。2020年)
:酒井雅代『近世日朝関係と対馬藩』(吉川弘文館。2021年)
:程永超『華夷変態の東アジア』(清文堂。2021年)