シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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後期教養演習(ミュージアムと社会(1))/教養総合演習(1)(ミュージアムと社会)(前期) | 2024 | 前期 | 月3 | 文学部 | 横山 佐紀 | ヨコヤマ サキ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-IF3-U300
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
ミュージアムと社会がどのような関係を結んでいるのかを、文献や調査を通じて考察します。
ミュージアムには、いわゆる美術館、博物館だけでなく、動物園や植物園、水族館も含まれます。現代のミュージアムには、政治、思想、歴史、教育、ジェンダー、お金、マイノリティの包摂、多文化共生、脱植民地主義など、さまざまな問題が関わっています。
履修者が自身の関心にしたがってテーマを選び、グループまたは個人で文献や資料を渉猟し、実際にミュージアムを見学したり教育プログラムを体験したりして、コレクション、展示、教育プログラムなどについて考察したことを報告してもらいます。
参考までに、昨年度は以下のテーマを扱いました。
・ミュージアムの展示におけるジェンダー
・ミュージアムと遺骨の返還の課題
・ミュージアムとSNSによる広報活動の課題
・ミュージアムにおける教育活動
・動物園と動物福祉
科目目的
さまざまな領域の知が関わるミュージアムについて基本的な知識を習得すると同時に、人と社会の関わりをモノを起点として分析したり、考察したりできるようになること。
到達目標
ミュージアムの社会的役割について自分自身の考えを他者に説明できるようになること。
授業計画と内容
本授業に関連する主要なトピックは以下のとおりです。報告担当者以外の人には、毎週、ミュージアムに関する話題提供をしてもらいます。
*履修者の学修状況に応じて、何回か文献講読をすることがあります。
*ゲスト講師によるレクチャーや展覧会見学を行うことがあります。
1.オリエンテーション
2.ミュージアムのおもな文献紹介
3.コレクションの歴史
4.ICOMによるミュージアムの定義の課題
5.展示の倫理:遺骨の展示
6.ミュージアムとジェンダー:女性作家の作品
7.教育プログラムの役割
8.高齢者の記憶とミュージアム体験
9.さわる展示(ユニバーサル・ミュージアム)
10.手話による鑑賞プログラム
11. 在日外国人の記憶とモノ、ミュージアム
12. 移民とミュージアム
13. 負の遺産の展示
14. まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 担当回の報告の内容、ディスカッションへの参加などを評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
美術館学芸員(教育普及担当)
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
ミュージアムの現状や課題を、授業を通じて共有する。
テキスト・参考文献等
【テキスト】
適宜指定します。
【参考文献】
松宮秀治『ミュージアムの思想』白水社、2003年。
ジェイムズ・クリフォード(太田好信ほか訳)『文化の窮状』人文書院、2003年。
キャロル・ダンカン(川口幸也訳)『美術館という幻想―儀礼と権力』水声社、2011年。
横山佐紀『ミュージアムを知ろう―中高生からの美術館・博物館入門』ぺりかん社、2020年。
暮沢剛巳『ミュージアムの教科書―深化する博物館と美術館』青弓社、2022年。