シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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東アジア史演習(1)A(3)A | 2024 | 前期 | 金3 | 文学部 | 莊 卓燐 | ソウ タクリン | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-OH3-G851,LE-OH4-G863
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
前漢時代に書かれた『史記』を講読します。
『史記』は、前漢時代の司馬遷によって編纂された書物です。黄帝をはじめとする伝説的な帝王の時代から、司馬遷が生きる前漢武帝期にいたるまでの歴史が叙述されています。中国古代王朝の事跡を記した「二十四史」のうち、中央政府が政府が正統と認める「正史」の第一に数えられる書物であり、中国古代史研究の基本史料とも言える重要な文献です。
上半期の授業では、『史記』巻六秦始皇本紀を購読します。秦始皇本紀とは、秦の始皇帝の事跡を記したものです。先代の荘襄王の急死により、始皇帝は弱冠13歳から王位を継承しました。始皇帝の即位から病死するまでの記録を読むことを通じて、古代中国へ理解を深めていきたい。
初回に各回の報告者を決め、テキストを輪読します。報告者は、決められた担当箇所について、以下の内容を含んだ報告資料を作成し、他の参加者に配付してください。
(1)書き下し文/(2)現代日本語訳/(3)語句・固有名詞の説明/(4)関連する史料・文献等の情報
この資料によりながら、漢文読解と内容解釈・関連事項の説明を中心としたプレゼンテーションを行っていただきます。それに基づいて、全員で内容に関するディスカッションを行います。
科目目的
漢文史料の講読をとおして、漢文の読解に習熟するとともに、文献史料の扱いについて学びます。
到達目標
1.漢文を適切に書き下すことができる。
2.書き下し文を適切な現代日本語に訳すことができる。
3.史料に書かれた内容を理解するために、各種の工具書を活用することができる。
4.討論に積極的に参加し、根拠に基づいて自分の意見を表明できる。
授業計画と内容
1.ガイダンス
2.『史記』の版本について
3.始皇帝元年条~八年条
4.始皇帝九年条~十年条
5.始皇帝十一年条~十七年条
6.始皇帝十八年条~二十五年条
7.始皇帝二十六年条
8.始皇帝二十七年条~二十八年条
9.始皇帝二十九年条~三十一年条
10.始皇帝三十二年条~三十三年条
11.始皇帝三十五年条~三十六年条
12.始皇帝三十七年条
13.二世皇帝元年条~三年条
14.総括・まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
[予習]
・自分が担当者になった回については、上記「授業の概要」で示した要領で、配付資料を作成してください。
・自分が担当者になっていない回については、書き下し文・現代語訳について、私案を作成してから授業に臨んでください。
[復習]
・報告者の配付した資料と教員の解説に基づき、書き下し文・現代語訳について、改めて確認してください。そのうえで不明な箇所があれば、決してそのままにせず、次の回までに質問として提示してするようにしてください。
・論文を読んだり書いたりする練習のため、不定期に、授業内容と関連した学術論文の要約レポートを提出していただくことがあります。卒業論文の準備に役立つので、この機会を積極的に活用してください。要約レポートの内容は評価には影響しませんが、未提出の場合は、成績評価に影響します(E判定となります)。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | プレゼンテーション・ディスカッションの内容から到達目標の達成度を判断し、評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
[テキスト]
1、『史記』(点校本二十四史修訂本)(中華書局、2013年、ISBN:9787101095012)を利用します。外国の本で入手が難しいため、各自で購入する必要はありません(必要な部分のコピーを初回に配付します)。また、
2、瀧川亀太郎著『史記会注考証』(史記会注考証校補刊行会、1956年、ISBN:9787532575695)を参考にします。
[参考文献]
関係する学術論文については、授業の中でその都度紹介します。
主な訳本には以下のものがあります:
1、小竹文夫・小竹武夫 [訳](ちくま学芸文庫、1995年、ISBN:4480082018)
その他特記事項
・質問について、口頭の場合は授業終了後にお願いします。
・無断欠席は厳禁とします。欠席する場合は事前または事後に担当教員までご連絡ください。