シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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西洋テーマ史(3)/西洋各国史(4)B | 2024 | 後期 | 火5 | 文学部 | 広岡 直子 | ヒロオカ ナオコ | 1~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-WH1-H313
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
ロシアにおける近代化を医療という観点から考察する。民衆の日常における治療と介護に近代医療がどのように受容されていったのかを深く理解するために、ロシアの風土とロシア正教の問題もとりあげる。
ロシアは、かつて日本と同じ後発資本主義国と位置付けられていたが、欧州とアジアの両面をもつユーラシア大陸を占有しており、文化・制度は日本とは大きく異なる側面を持っている。さらには、1917年のロシア革命があり、1991年にソ連が崩壊するまで社会主義体制を築いてきた。本講義では、ロシア革命前までの身分制、欧州の科学の発展、医療制度とイデオロギー、国家・地方自治のありかた、など多岐にわたる内容を取り扱うが、いずれも、医療から近代化とロシア社会の歴史的諸問題を理解するための手がかりをえるところにポイントがある。
科目目的
ロシア近代化のプロセスを医療という問題をテーマにして深く掘り下げることで、新しい歴史的認識・方法論を獲得することを目的とする。
到達目標
1.ロシア社会のわかりにくさを医療からひもとく。
2.授業で得られた視点を他地域にも応用して、新しい歴史的な視座を獲得する。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション:ロシアの風土
第2回 ロシア文化の基層としてのロシア正教
第3回 民衆のご利益イコン
第4回 近代以前の医療: 十字行・誓願と聖なる言葉および呪文
第5回「乞食愛」と慈善に対する考え
第6回 民衆の医療空間:ズナーハリとカルドゥーンと「医師」
第7回 中間まとめ
第8回 医療における国家の役割:ツァーリの独占を経て軍医療・疫病の必要からの社会へのまなざし ~ その1
第9回 医療における国家の役割:ツァーリの独占を経て軍医療・疫病の必要からの社会へのまなざし ~ その2
第10回 ロシアにおける医師の存在
第11回 フェリシェールとはだれか:問題の所在
第12回 飢餓と感染症および乳児死亡率の高さ
第13回 帝政期ロシアの医療行政
第14回 まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
テキストはないが、事前に印刷を指示したレジュメを印刷(強く推奨)あるいは見られるようにしておくこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | 主要なテーマや事例が理解できているか、学んだことを現在や未来への考察に活かす視点があるかを評価する。(レポートの形式で授業の最終日に提出) |
平常点 | 70 | リアクションペーパーの提出等によって、能動的な受講を評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
自主学習支援としてe-learningシステムを使って当該科目の知識を深めることができる。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
パワーポイントで授業を進める。資料は授業前に掲示するので各自印刷をお願いする。
講義に関わる参考文献等は、適宜授業で紹介する。