シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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倫理学概論(他専攻) | 2024 | 通年 | 金4 | 文学部 | 石橋 賢太 | イシバシ ケンタ | 2~4年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-PE2-J211
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
現代を生きる我々は、様々な課題を抱えている。それらの課題の中には、容易に解決し得ないものも多い。そのような難問を考える際に大きな助けとなるのが、先人たちの思想である。先人たちの思考を辿ることで、我々が複雑な現実に立ち向かう上での力を与えてくれる。本授業では、そのような先人たちの思想について、東洋の思想を読み解くことで学んでいく。前期は仏教と中国思想について学び、後期はそれらの影響のもとに発展した日本の思想を学ぶ。これを通して、「国際社会に生きる日本人としての自覚」についても考えていくことができるはずである。
なお本授業は教職課程を履修していない者にも有効な授業とすることを目指しているので、教員免許に関係のない者の履修も歓迎する。
科目目的
本授業は中学社会科・高校公民科の教員免許取得のための科目なので、受講者が実際に中学・高校で授業を教える際に必要な知識を得ることを第一の目的としている。ただしそれにとどまらず、本授業を通して得られた知識により、人間や社会についてみずからの力で考えられる能力を育成することを最終的な目的とする。
到達目標
本授業では、高校公民科「倫理」のうち、中国や日本などの東洋思想についての十分な知識を得られることを目標とする。また、単にそれらの知識を得るだけにとどまらず、その知識を活かして、様々な倫理学上の問題を考える力を受講者が身に付けることも目指していく。
授業計画と内容
〈前期〉
第1回 ガイダンス
第2回 倫理学とは何を学ぶのか?―和辻哲郎の所説から考える
第3回 仏教の思想① ブッダの思想
第4回 仏教の思想② ブッダ以後の仏教の展開
第5回 仏教の思想③ 大乗仏教の展開
第6回 儒教の思想 孔子の思想
第7回 先秦の思想 諸子百家の思想
第8回 漢代の思想 儒教の国教化と黄老思想
第9回 魏晋の思想 中国における仏教の流行
第10回 唐の思想 道教の隆盛と三教鼎立
第11回 宋の思想 士大夫の登場と朱子学
第12回 明の思想 朱子学と陽明学
第13回 清~近代の思想 対外危機の時代の思想
第14回 まとめ・総括
〈後期〉
第15回 後期授業のガイダンス
第16回 古代の思想① 『古事記』と『日本書紀』
第17回 古代の思想② 外来思想の受容
第18回 古代の思想③ 日本における仏教の受容と展開
第19回 中世の思想① 鎌倉仏教の諸宗派
第20回 中世の思想② 中世の諸思想
第21回 近世の思想① 近世武士の思想―士道と武士道
第22回 近世の思想② 近世の儒教思想―朱子学と反朱子学
第23回 近世の思想③ 近世の諸思想
第24回 近世の思想④ 国学の思想
第25回 幕末の思想 西洋の衝撃と伝統思想
第26回 近代の思想① 文明開化と西洋思想の受容
第27回 近代の思想② 近代日本の諸課題
第28回 まとめ・総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 60 | 授業内容をどの程度理解しているか、及びそれを活用してみずから考える力が身に付いているかを評価。 |
平常点 | 40 | 授業への参加度合、及び毎回の課題における取り組みの積極性を評価。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
毎回の授業後に提出する課題については、次回授業の冒頭に講評を行なう。また、課題の中では質問も受け付けるので、それも次回授業で回答する。
また、メールによる質問や相談は随時受け付ける。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
特定のテキストは使用しない。適宜、プリントを配布する。
参考文献
和辻哲郎『人間の学としての倫理学』(岩波文庫、2007)
井ノ口哲也『入門 中国思想史』(勁草書房、2012)
佐藤弘夫編『概説日本思想史』(ミネルヴァ書房、2005)
清水正之『日本思想全史』(ちくま新書、2014)