シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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実践する哲学(1)/倫理思想史(前期) | 2024 | 前期 | 水3 | 文学部 | 齋藤 宜之 | サイトウ ヨシユキ | 2~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-PD2-J214
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義の科目名「実践する哲学」とは、なかなかに挑発的である。というのも、アリストテレス以来の伝統的な区分に基づけば、「哲学」とは「観想=理論(テオーリア)」としての知的な営為であり、「実践(プラクシス)」(および「制作(ポイエーシス)」)とは別物とされてきたからである。とはいえ、今日では純粋理論と目される「幾何学」でさえ「測量術」という実践的な技術に起源があるという事実に象徴されるように、「哲学」と「実践」とはそれほど截然と切り分けられるものでもない。
本講義では、理論・世界観・価値規範等としての「哲学」が、政治・経済・技術開発などの「実践」的な事象と表裏一体の関係にあることを明らかにするとともに、哲学が提示する理論や概念を用いることによって「現実」を解釈するための「リテラシー」を向上させることを目指したい。
前期開講の「実践する哲学(1)」では、とくに「モノ」と人間の関係性や「技術」に関連する主題をとり上げていく。
科目目的
書物のうちに完結しているものと見なされがちな哲学の「理論」を、「現実」における社会的な「実践」との関係において理解することを目的とする。
到達目標
「哲学」における理論や概念を自家薬籠中のものとし、実践的な事象について考察する際の道具として自由自在に使いこなせるようになることを目標とする。
授業計画と内容
第1回 ガイダンスとイントロダクション
第2回 理論と実践の哲学史
第3回 「モノ」の哲学:ハイデガー
第4回 技術の哲学(1):ハイデガー
第5回 技術の哲学(2):フェルベーク・フィーンバーグ
第6回 アフォーダンスの理論:ギブソン
第7回 労働・仕事・活動:アーレント
第8回 近代における「社会」の成立:アーレント
第9回 空間・都市・建築
第10回 人為と自然:環境倫理と農業
第11回 人新世の哲学:モートン
第12回 世代間倫理:ヨナス
第13回 原子力の哲学
第14回 到達度確認
※ 講義の順序とテーマは必要に応じて多少の変更もありうる。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 授業内で得た知識を活かしたうえで、自らの頭で考え抜いた論述を高く評価する。 |
平常点 | 30 | リアクションペーパーの内容や講義内における質問等の積極性を評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
・特定のテキストは指定しない。
・講義資料は授業時に配布する。必要に応じて、PDF資料をmanaba上にアップするので、受講者は各自ダウンロードすること。
・参考文献については授業内で適宜紹介する。