シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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社会学プロジェクト演習 ⅢⅣ/社会学演習(2)(5) | 2024 | 通年 | 木6 | 文学部 | 野宮 大志郎 | ノミヤ ダイシロウ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-SC3-K120,LE-SC4-K121
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
科目目的
本授業では、3つの力を養います。1つ目は、グローバルな視点で社会を理解する力を養うこと、2つ目は、知的能力の総合的な向上、3つ目は、「人間力」の向上です。
1つ目のグローバルな視点で社会を理解する力については、2つの具体的活動を通して養います。活動の1つ目は、先進国と途上国とでの貧困、子どもの問題、難民や地域紛争、地球環境など、国際社会現象を授業で学習すること、2つ目の活動は、実際に海外での現地調査をおこなうことです。今まで、タイ(2016)、フィリピン(2017)、そしてベトナム(2018)そして2019年度はカンボジアで調査研究を行いました。2021年はコロナの状況で厳しいかもしれませんが、その場合は、海外調査に匹敵するような調査実習の可能性を探ります。
2つ目の目的は、受講生の知的能力の総合的な向上です。これについては、「読む」、「書く」、「議論する」、「プレゼンする」の4技能すべてを学習する機会を授業の中に積極的に組み込み、授業を展開します。
3つ目の目的は、「人間力」の向上です。この授業では、受講生が一人の人間としてどのように成長してほしいについて、はっきりとした目標を掲げています。具体的には、問題を自ら設定して進んでいく人、自ら進んで主体的に活動する人、他者と協力して何かを創る人、周囲の人を公平に見る力を持つ人、誰とでも対等に対話ができる人、他者を尊敬できる人、困っている人を助けられる人、です。この人間力の観葉に向けて、授業では、スクランブル・グループ形成や固定的グループワーク、また一対一の議論など、多様なフォーマットで授業を展開します。
到達目標
本授業では、受講生は、各自の社会学的調査分析能力の完成を目指します。1年次授業である「社会調査の基礎I&II」、さらに2年次授業の4つの社会調査演習を通して得た社会学の基礎力の上に、より高度な専門的技能と知識を獲得します。4年次には、高度の社会学的調査分析能力に基づき、卒業論文を管制させます。卒業論文は、4年間の社会学の学修の集大成となります。
専門的調査分析能力のみではありません。態度やその基礎となる能力も学習します。まずは、自ら進んで問いや課題を立て、それを追求する自主性と主体性を養います。常に他者からフィードバックをもらって自らの議論を組み立て直していく力のもととなる複眼的思考力や省察力も、グループワークやプレゼンを通して養います。
社会的スキルの習得も大事な到達目標の一つです。受講生各自が実施する社会調査では、他者と接する時には必ず必要となる心構え、態度、協働性を涵養します。グループワークでは、グループ内メンバー同士が協力し合って議論し活動をおこなうことが求められます。この活動を通して、基礎的なコミュニケーション力を養います。
授業計画と内容
<アイス・ブレイク>
1、 イントロダクション/オリエンテーション+受講生各自による学問的興味関心の開示
<多様な社会問題の存在を知る+社会的な因果関係の理解>
2,社会的な因果関係のイロハを知る:「インドの貧困地域の児童労働」
3,因果関係の内実について考察する:「台湾先住民の困難」
4,多様な因果関係の存在を理解する:「ネパール、男女の教育不平等」
<多様な社会問題の存在を知る+調査合宿についての議論>
5、沖縄で何が起こっているか+今年度の調査合宿候補地に関する意見交換
6、北海道で何が起こっているか+今年度の調査合宿地の選定
<調査グループの決定>
7,調査グループの決定
8,調査対象の決定
<先行研究の渉猟>
9,先行研究の渉猟(1):先行研究を検索し見つけ出す
10,先行研究の渉猟(2):先行研究を読む
11,先行研究を渉猟(3)先行研究の整理の仕方を議論する
12,先行研究の渉猟(4):リサーチデザインを考えて先行研究を整理する
<前期のまとめ>
13,グループ内ディスカッション:グループでの社会的課題、調査の問い、先行研究の答え
14,前期最終グループ・プレゼン:
夏期休暇:夏のプチ合宿を予定(受講生全員参加)
<社会調査の準備>
15,調査対象者のリストアップ
16,調査対象者とのコンタクト+調査について了承の取り付け
17,調査対象者についての学習
18,調査時の質問のリストと整理
19,調査スケジュールの作成
<社会調査の実施とデータ整理>
20,社会調査の実施 + データの取得
21、調査データの整理(1)
22、調査データの整理(2)
23,問いから調査データまで、全体の整理とまとめ
<グループ・プレゼンに向けて>
24,各グループによるプレゼン準備:グループ内集中作業
25,各グループによるプレゼン準備:教員との相談・フィードバック
26、後期最終グループ・プレゼン(1):調査グループ1〜3
27、後期最終グループ・プレゼン(2):調査グループ4〜6
<一年の振り返り>
28,1年間の活動の省察 + ゼミ論文集についての協議
春期休暇:ゼミ論文集の作成
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎週、授業時間外課題があります。授業開始当初は、教員によるリーディング課題が主です。その後、グループでの活動が中心となります。グループでの調査実行や目標到達のために、演習外でのグループ課題を終えて当日の演習に臨むパターンが一般的となります。
なお、この演習は、通常、一授業時間内では終わりません。演習での目標到達のために、必要に応じて、規定授業時間を超えて議論を続けることが必要になります。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 15 | 前期最終グループ・プレゼン |
期末試験(到達度確認) | 35 | 後期最終グループ・プレゼン |
平常点 | 50 | 質問やコメントなどでの学習の積極性、グループ内での協働の程度、グループ活動に貢献する程度、協調的態度とコミュニケーションの積極性などを総合的に評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
毎授業時間内に、グループと個人の学習について、コメントやフィードバックを行います。授業時間内に行われるプレゼンについてもフィードバックを行います。また、授業時間外でも、必要に応じて、受講生各自やグループに対してコメントやフィードバックを行います。その他、受講生各自が適応的に演習活動に参加しやすいよう、授業内外のことを問わず、必要に応じて相談時間を設けます。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク/その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
1年を通して、ほぼすべて、アクティブラーニング型の授業を行います。受講生自らが問いを設定する課題解決型授業です。ディスカッション、プレゼンテーション、社会調査は、すべてグループワークでおこなわれます。また、教員が時折、授業内授業と授業外授業を入れ替えた学習を指示します。さらに、教員は、常に各グループの活動状況を観察して、必要に応じて適宜アドバイスや示唆を提示し、グループワークの進行を促します。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manaba掲示板・メーリング・リスト等をで情報共有・補助的な議論を行います。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは特に指定しません。必要に応じて資料を配付します。
また、参考文献は授業中に随時、紹介します。