シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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中古文学研究A | 2025 | 前期 | 火2 | 文学研究科博士課程前期課程 | 中川 照将 | ナカガワ テルマサ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-JL5-103L
履修条件・関連科目等
原本の様態を正確に把握するために影印本や画像データを利用します。くずし字(変体仮名)に接したことがあるという人がよいでしょう。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
『源氏物語』の注釈書・梗概書・絵画資料などの享受資料を対象にして、鎌倉時代~江戸時代における『源氏』享受の実態について考えます。当時の『源氏』の享受者たちは、どのような『源氏』本文・参考書を見ながら『源氏』を学んだのか。彼らの『源氏』の解釈にどういった違いが認められるのか。そして、それらの解釈の違いは、現代の『源氏』享受にどういった影響を与えているのか。これらの問題について、各資料を調査し、そこから得られる情報を整理・検討していきます。
今回は『源氏物語』54帖の続編『雲隠六帖』を対象とします。
まずは『源氏』享受史を考える上で必要な基本用語と概念、『雲隠六帖』の研究史、重要文献の紹介と使用方法といった基本的なところから確認していきます。その後、担当者ごとに検討する範囲を決め、順次発表・討議といった形で進めていきます。
科目目的
これまでの学びで得た日本文学史の知識と古文の読解力を活用しながら、平安~江戸時代に作られた『源氏物語』注釈書の成り立ちと、それらの歴史的位置づけについて考えます。その中で古典文学研究のテーマの1つである「享受史」を分析するための基礎的な方法を身に付けるのはもちろんのこと、現代の研究成果だけでなく、それ以前の長きにわたる膨大かつ重要な研究成果に対しての意識を高め、自らの研究に活かすことができる応用力を身につけることが、この科目の目的です。
到達目標
(1) くずし字(変体仮名)を正確に解読することができる。
(2) 本作品の本文を正確に読み解くことができる。
(3) 『源氏物語』享受史の概要を把握できる。
(4) 独自の見解を持ち、その内容を的確に言語化することができる。
授業計画と内容
1 ガイダンス ― 授業の目的・内容・評価に関する説明、ならびに『雲隠六帖』の概要と研究史
2 諸注釈書における雲隠巻の位置づけ
3 『雲隠六帖』雲隠巻読解演習 ― 光源氏、朱雀院を訪ねる
4 『雲隠六帖』雲隠巻読解演習 ― 光源氏の失踪を嘆く人々
5 『雲隠六帖』雲隠巻読解演習 ― 西山での生活と朱雀院の逝去
6 『雲隠六帖』雲隠巻読解演習 ― 光源氏の出家と逝去
7 『雲隠六帖』巣守巻読解演習 ― 冷泉院の悟りと出家
8 『雲隠六帖』巣守巻読解演習 ― 匂宮、即位する。薫と妻たちの現在
9 『雲隠六帖』巣守巻読解演習 ― 薫と宇治の中の君の対面
10 『雲隠六帖』桜人巻読解演習 ― 紫の上、匂宮の夢に現れる
11 『雲隠六帖』桜人巻読解演習 ― 匂宮、薫に過去を謝罪する
12 『雲隠六帖』桜人巻読解演習 ― 浮舟周辺の人々の現在
13 『雲隠六帖』桜人巻読解演習 ― 紫の上、再び匂宮のまでに姿を見せる
14 まとめ ― 各回の発表と討議の結果についての講評
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 20 | 討議への参加状況(事前学習を含む) |
その他 | 80 | 発表 |
成績評価の方法・基準(備考)
発表の評価【80%】の内訳は、以下の通りです。
(1) くずし字(変体仮名)を正確に解読できているか。【10%】
(2) 本作品の本文を正確に読み解くことができているか。【10%】
(3) 『源氏物語』享受史の概要を把握できているか。【20%】
(4) 独自の見解を持ち、その内容を的確に言語化することができているか。【20%】
(5) 発表資料の美しさ・発表の明快さ【20%】
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
演習資料はmanabaにアップします。各自でダウンロードしてください。参考文献は、以下の通りです。
【注釈書】
▼日本古典偽書叢刊2『須磨記・清少納言松島日記・源氏物語雲隠六帖』(世界思潮新社,2004年)
▼中世王朝物語全集14『松浦宮物語・雲隠六帖』(笠間書院,2021年)
【基本図書】
▼池田亀鑑編『源氏物語事典』(東京堂出版,初版1960年,合本版1987年)
▼伊井春樹編『源氏物語注釈書・享受史事典』(東京堂出版,2001年)
▼源氏物語古注集成(おうふう)
▼源氏物語古註釈叢刊(武蔵野書院)
その他特記事項
中古文学研究Bと合わせて受講することが望ましいです。