シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ドイツ社会誌演習B | 2025 | 後期 | 火2 | 文学研究科博士課程前期課程 | 磯部 裕幸 | イソベ ヒロユキ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-DT5-106S
履修条件・関連科目等
前期開講科目「ドイツ社会誌演習A」を受講していることが強く求められる。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本授業では前期に引き続き文学や哲学、音楽や美術といった人文学研究において、医学的な言説や概念がどのように用いられ、またそれがどのような成果をもたらしているのかを検討する。そこから「文化の歴史」とはいかなるもので、どのように考究されるべきなのかという、広く歴史認識に関わる事柄も合わせて考えてみたい。なお授業の内容上、前期「ドイツ社会誌演習A」も合わせて受講することが望ましい。
(使用教科書)毎回テーマに即した論文を読み進める。そこで扱う諸論文は授業担当者が準備する
※さらに本授業の受講者は、学位(修士)論文の構想について発表し、他の受講者から評価を仰ぐことで執筆に向けた準備を進めることも求める。
科目目的
本授業では、テキストの精読を通じて「文化史」や「思想史」におけるテーマ設定の方法や、題材の選び方、議論の進め方について学ぶと同時に、ヨーロッパ文化史研究について必要な知識や見識を身につけることを目指す。合わせてそうして得られた知見を、積極的に修士論文の構想に生かすことを目標とする。
到達目標
本授業では、日本語テキストの精読を通じて、主に歴史学分野における正確な知識を得るとともに、それを土台にして物事を「歴史的に考える」こと、さらには自分の思考を他人に分かりやすく伝えることを到達目標とする。合わせて、修士論文やその後の博士論文執筆に必要な分析力を身につける。こうしたことは、修士論文作成における「論文構想作成」「史資料分析」「論文執筆ないしは論文成果のプレゼンテーション」などの場面で必要不可欠な能力なので、受講者には意欲的な学修が求められる。
授業計画と内容
第1回 導入:「文化史」と医学―芸術における「二つのモデル」について
第2回 「世紀末ウィーン」と病の問題(1)―クリムトにおける「身体」
第3回 「世紀末ウィーン」と病の問題(2)―クリムトと「女性」
第4回 「東洋」の文学における病(1)―日本と中国における医師の社会的地位
第5回 「東洋」の文学における病(2)―西洋医学との「葛藤」
第6回 「文学」と「医療」の問題(1)―「医学」との相違について
第7回 「文学」と「医療」の問題(2)―公害文学と医学
第8回 「文学」と「狂気」(1)―E. T. A. ホフマンと「病」の問題
第9回 「文学」と「狂気」(2)―「内なる音楽」の力
第10回 音楽とナショナリズム(1)―「ワーグナー嫌い」=「ドイツ嫌い」?
第11回 音楽とナショナリズム(2)―ワーグナーとニーチェ
第12回 学生による研究計画発表(1):構想と議論
第13回 学生による研究計画発表(2):応答と再検討
第14回 まとめとディスカッション:人文学における「正気」/「狂気」
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・講読用テキストについては、発表の有無にかかわらず毎回該当箇所を精読し、歴史の流れをノートにまとめるなどして予習に励むこと
・発表を担当する場合、分かりやすいレジュメを作成し、またプレゼンテーションの練習をしておくこと
・予習や授業時間内で生じた疑問点は、早急に授業担当者に質問するか、自分で関連する文献にあたり解決すること
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 60 | 授業への出席、テキスト担当個所のレジュメ作成と授業での発表、議論への参加 |
その他 | 40 | 修士論文の構想につき授業担当者と相談、執筆進捗状況の報告 |
成績評価の方法・基準(備考)
ただし以下のいずれかに該当する場合には、単位を認定しない。
①欠席が4回以上の者
②授業態度が著しく悪く、他の受講生の勉学を妨げる者
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
(使用テキスト)毎回の授業で使用するテキストは、授業担当者が準備する。
・小林一吉「芸術における『医学モデル』と『社会モデル』への一視点―ゴッホ、民藝、障がい者アート」『新潟市美術館・新潟市新津美術館研究紀要』7(2021)13-21頁
・古川真宏「世紀末ウィーンの芸術における病理学的身体―クリムト的女性像に関する一考察」『ディアファーネス―芸術と思想』1(2014)147-176頁
・劉金挙「日中近代文学の発生に対する医学の影響について」『札幌大学総合論叢』35(2013)
・岡本詩子『文学に描かれた「医療」に関する分析』(東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属教養教育高度化機構2011年度修士論文)
・毛利真実「E・T・Aホフマンと原音―狂気の心理学」『研究年報(慶應義塾大学独文学研究室)』27(2010)22-38頁
・西村友樹雄「アンドレ・ジッドの音楽観における反ドイツ的側面」Stella(九州大学フランス語フランス文学研究会)42(2023)95-111頁