シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 特殊研究4(民事訴訟法) | 2026 | 後期 | 月4 | 法学研究科博士課程後期課程 | 小林 学 | コバヤシ マナブ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JG-OL6-107L
履修条件・関連科目等
日本の裁判制度と民事訴訟手続についてひととおりの理解ができており、諸外国の司法制度に強い関心を有していること。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本科目は、民事紛争解決制度(民事訴訟、ADR、ODRなど)を対象として、IoT、AI、デジタルプラットフォーム、データ活用、アルゴリズム、大規模言語モデルなどのテクノロジーが制度設計・運用・正統性に与える影響を理論的・実証的に分析する手法を身に付けることを目的とする。比較法学的手法を主軸としつつ、法理論、法と経済学、法と情報学、法と心理学などの幅広い知見を横断的に用いた学際的考察を盛り込む。
科目目的
諸外国の司法制度、とりわけ、英米法諸国の司法制度に対するリサーチ能力(文献読解能力を含む)を涵養するとともに,比較法的ないし学際的な研究手法を修得することを目的とする。
到達目標
博士論文の作成に必要な英文・和文の文献リサーチ能力,比較法的ないし学際的研究手法を身につけたうえ、学術論文(博士論文など)の研究課題を特定すること。
授業計画と内容
本科目は、民事紛争解決制度(民事訴訟、ADR、ODRなど)を対象として、IoT、AI、デジタルプラットフォーム、データ活用、アルゴリズム、大規模言語モデルなどのテクノロジーが制度設計・運用・正統性に与える影響を理論的・実証的に分析する。比較法学的手法を主軸としつつ、法理論、法と経済学、法と情報学、法と心理学などの幅広い知見を横断的に用いた学際的考察を展開する。
報告者は,英語文献を中心に情報収集したうえで日本語の報告レジュメを作成し,授業時にプレゼンテーションする(これを「課題の報告」という)。なお、報告者は、履修者の人数分の報告レジュメを用意して配布する。その他の履修者も,授業回のテーマについて各自でリサーチをしたうえで、授業において積極的なディスカッションを行う。報告者は、授業における議論を参酌したうえで,報告レジュメを修正し,次回授業の冒頭でその修正版を配付する(これを「課題の提出」という)。
第1回 ガイダンス:民事紛争解決とテクノロジー研究の射程
・民事司法・ADR・ODRの全体像
・「法とテクノロジー」研究の系譜
第2回 民事訴訟制度の理論的基礎と技術的変容
・手続保障・適正手続の理論
・書面主義・口頭主義とデジタル化
・電子訴訟(e-Litigation)の位置づけ
第3回 日本における民事司法のデジタル化
・民事訴訟法・民事訴訟規則の改正動向
・e提出、ウェブ会議期日、電子記録
・実務と理論の乖離・緊張関係
第4回 ADR理論とテクノロジー
・ADRの正統性(柔軟性・私的自治)とテクノロジーの親和性
・ADRのIT化およびAI化
・非公式性と技術介入の関係
第5回 ODR(Online Dispute Resolution)の概念と類型
・ODRの概要
・eBay型ODR、プラットフォーム内紛争解決
・ODRの理論的課題
第6回 比較法:ODR・デジタル司法の国際動向
・米国・EU・中国の制度比較
・EU ODR規則、ヴァーチャル裁判所構想
・グローバル・スタンダードの形成可能性
第7回 AIによる紛争解決支援
・判例検索・予測、リーガルテック
・AI裁判官・AI調停人の理論的可能性
・AIは補助か代替か
第8回 アルゴリズムと正義
・ブラックボックス問題
・説明可能性・透明性
・手続的正義・実体的正義への影響
第9回 データ・証拠・事実認定の変容
・デジタル証拠・ログデータ
・ビッグデータと事実認定
・証明責任論への影響
第10回 司法へのアクセスとテクノロジー
・デジタル・ディバイド問題
・利便性向上と排除のリスク
・弱者保護の制度設計
第11回 民事紛争解決におけるガバナンスと規制
・国家(裁判所)と民間事業者の役割分担
・プラットフォーム規制
・ソフトローとハードローの交錯
第12回 法理論的検討:民事紛争解決の再概念化
・紛争とは何か
・判断・合意・解決の意味
・テクノロジー時代の民事司法
第13回 民事紛争解決制度の未来像:研究テーマの選択に向けて
・テクノロジーと法学研究
・各自の研究課題・方法論の提示
・学術論文(博士論文など)との接続可能性
第14回 まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
1)報告者は,英語文献を中心に情報収集したうえで日本語の報告レジュメを作成し,授業時にプレゼンテーションする(これを「課題の報告」という)。なお、報告者は、履修者の人数分の報告レジュメを用意して配布する。
2)その他の履修者も,授業回のテーマについて各自でリサーチをしたうえで、授業において積極的なディスカッションを行う。
3)報告者は、授業における議論を参酌したうえで,報告レジュメを修正し,次回授業の冒頭でその修正版を配付する(これを「課題の提出」という)。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| レポート | 70 | 課題の報告(40%)+課題の提出(30%) |
| 平常点 | 30 | 議論への積極的な参加 |
成績評価の方法・基準(備考)
補足:100点満点のうち,①課題の報告(40%),②議論への積極的な参加(30%),③課題の提出(30%)の割合で,成績を算出する。ただし,出席率が70%に満たない者,課題を報告・提出しない者は「E判定」とする。
(参考 成績評価基準)
合格:A評価(100点~90点),B評価(89点~80点),C評価(79点~70点),D評価(69点~60点)/不合格:E評価(60点未満)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
①授業時間内に、発表内容についてコメントをする。
②事後に提出されたレポートについて講評する。
アクティブ・ラーニングの実施内容
プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【参考文献例】
・Daniel Rainey, Mohamed S. Abdel Wahab, and Ethan Katsh. "Online Dispute Resolution-Theory and Practice: A Treatise on Technology and Dispute Resolution." Eleven International Publishing (2021)
・Amy J. Schmitz, Marco Giacalone, Pietro Ortolani, "The Cambridge Handbook of AI in Civil Dispute Resolution." Cambridge University Press (2026)