シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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家族社会学/家族 | 2024 | 前期 | 金2 | 文学部 | 山田 昌弘 | ヤマダ マサヒロ | 2~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-SC2-K313
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
「現代家族の構造転換」について講義する。家族は、今、大きな構造転換期にある。夫は仕事、妻は主に家事で豊かさをめざすという戦後家族モデルは、工業社会で夫の収入が安定していた時代に、適合的な家族モデルだった。それが、ポスト工業社会の到来で経済が不安定化する。そして、家族の領域にも個人化の波が押し寄せ、不安定化すると共に、従来のモデルが揺らぎだしている。その様相を解明する。1.家族定義論の射程「ペットは家族か」という問いかけを出発点に、家族は、選択不可能、解消困難な関係であることを説明し、それが家族への欲望につながることを示す。2.近代社会の構造転換という視点近代家族における家族の二つの役割を示し、うち、家族の個人的機能、社会的機能、その不安定性について論じる。3.戦後家族モデルの形成戦後家族モデルがたいへんうまく機能した条件について考察する。4.戦後家族モデルの行き詰まり戦後家族モデルが行き詰まり、1998年以降、解体の危機にあることを論じる。
科目目的
現代社会における様々な家族現象を、社会学的に分析できる力をつける。
現代日本社会に生じている家族の問題現象を読み解く力をつける。
将来の家族生活を営むに当たって、注意すべき点を知る。
到達目標
現代社会における様々な家族にかかわる問題現象を理解し、社会学的に分析できるよう、様々な観点を身につける。
現代家族に起きている現象を歴史的文脈の中で理解できるようにする。
現将来の家族生活を営むに当たって、注意すべき点を理解する。
授業計画と内容
1.リアリストは嫌われる-家族を社会学すること
2.家族ペットと児童虐待
3.近代家族の変容 選択肢の拡大をめぐって
4.婚活、おひとりさま、そして、無縁社会
5.近代社会の中での家族の位置
6.近代家族の特徴
7.存在論的不安
8.生活保障としての家族
9.愛情と生活保障の結合
10.日本における近代家族の形成
11.戦後家族モデル
12.戦後家族モデルの微修正
13.近代社会の構造転換
14.近代社会の行き詰まりと新しい家族形態の試み
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 授業内容を理解していること。 論理的に筋が通っていること。 独自の視点をもって、回答していること。 |
レポート | 20 | 授業内容を踏まえていること 課題図書を読み込んでいること 独自の視点をもって論じていること |
平常点 | 10 | アンケートの回答による参加度 |
成績評価の方法・基準(備考)
中間レポート、試験、どちらかでも未提出のものは、採点の対象としない。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
レジュメをmanabaで配布する。
中間レポート課題図書「候補」(未定 うち1冊)
山田昌弘『少子社会日本』岩波新書
山田昌弘『日本はなぜ少子化対策に失敗したのか』光文社新書
山田昌弘『新型格差社会』朝日新聞出版
参考文献
山田昌弘『迷走する家族』有斐閣
その他特記事項
レポート課題図書を1冊購入することを求める。