シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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日本映画史 | 2024 | 前期 | 木4 | 文学部 | 山中 剛史 | ヤマナカ タケシ | 1~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-AS1-T203
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義では、19世紀より輸入・発展した映画メディアが、種々の文化的コンテキストの中で如何に扱われてきたかを再検証していく。写真や映画にとどまらず、テレビやネットなど、多様な進歩を遂げながら極めて広範囲に使用されている映像。しかし、例えば明治の人々はどのように映画を理解し受容していたのか。1960年代以降いかように映画が受容され、そうしたあり方の中で実際何がなされてきたのか。
視覚文化の歴史的様相を横目に据えつつ、視覚=イメージと視覚装置の発展が、本邦近代化の中で如何様な位置を占め表象されてきたのかを概観しながら、複製芸術としての映画の持つ特性と、現在にいたる映像作品の可能性を改めて読解していくために、その変遷する映像芸術の歴史的様相を芸術思潮のうちに主題化し、葛藤を繰り返しながら映像的結実へといたった過程を、個々の作品を実見することで跡付け検証する。
科目目的
視覚的イメージのあり方と複製技術であることの意味など、ヴィジュアル文化全盛の今日、映像文化をその原初から逆照射することによって、改めて映画作品の孕む諸問題と可能性について見つめ直し、思考する眼を養うことを目的とする。
到達目標
この科目では、以下を到達目標とします。
映画についての基本的な知識を習得し、芸術/メディアとしての映画についての批評眼を養うこと。
授業計画と内容
1. ガイダンス
2. メディア確立と他ジャンルとの差異
3. 純映画劇運動ー芸術としての映画
4. モダニズムとしての映画ー絶対映画と純粋映画
5. アニメの始原とその展開ー抽象の映像
6. 啓蒙映画の諸相ープロパガンダと教育
7. 戦後五社体制ー映画産業の隆盛
8. アダプテーションとしての映画(1)
9. アダプテーションとしての映画(2)
10. 映画のオルタナティヴーATGと草月会館
11.反逆者の時代ーアウトローのヒロイズム
12.アンダーグラウンドの想像力
13. CMと映像戦略
14. まとめ〜映像の可能性
*内容は、一部変更される場合がある。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 100 | 授業内容を理解し「到達目標」に達しているかをテストによって判断する。100点満点中、60点以上が合格。59点以下は不合格。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
授業時に用意する。
【参考文献】
小川佐和子「映画の胎動—1910年代の比較映画史」(人文書院)
四方田犬彦「日本映画史110年」(集英社新書)
アンドレ・バザン「映画とは何か」(岩波文庫)
リンダ・ハッチオン「アダプテーションの理論」(晃洋書房)
松本俊夫「表現の世界」(清流出版)
シェルドン・レナン「アンダーグラウンド映画」(三一書房)
西村清和「イメージの修辞学」(三元社)