シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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日本地誌学 | 2024 | 後期 | 月1 | 文学部 | 坪本 裕之 | ツボモト ヒロユキ | 1~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-GG1-T803
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
少子高齢化の中、持続的な社会経済の構築にむけて生活空間の再興が求められています。しかし、ミクロな地理的空間である生活環境も、よりマクロな大都市スケール、国土スケール、さらにはグローバルなスケールの空間の動きと密接な関係にあります。この講義では、身近な生活空間の課題を考える上で関係の深い上位の空間である、大都市東京の形成・変容過程について、自然環境をベースとして、雇用の場としての産業の立地、そして居住の場の形成の関係性から検討していきます。主として20世紀以降の大都市圏が形成され、少子高齢化や経済のグローバル化を踏まえた近年の動向も併せて解説し、都市拡大・再編過程と昨今の地域問題との関連性についても検討します。
科目目的
20世紀以降、地理的に拡大した大都市東京の発展過程について、地理学の基礎的な概念を基盤として解説します。なお、この講義で扱う期間は主に20世紀以降とし、東京の範囲は日常的な生活行動圏である東京大都市圏とします。 2000年以降のの東京の変化についても触れ、近年多発する大規模災害とコロナ禍における社会経済的影響を考慮し、今後の都市や生活空間のありようを展望します。
到達目標
到達目標は、以下の3点とします。
(1)地理学の基礎概念や大都市の地理的拡大・変容プロセスを理解し、それらを踏まえて地域のローカルな現状、問題を説明できること
(2)自然条件や人々の営みを理解し、考慮しながら説明できること
(3)地理学的な図表を読み込み理解出来ること、を到達目標とする。
授業計画と内容
講義スケジュール 各回の概要は、以下の通りである。
第1週 ガイダンス
第2週 大都市の都市地理学的見方
第3週 東京の自然環境:地図の読み込み
第4週 東京の自然環境:地形の成り立ち
第5週 東京の自然環境と人々の暮らし
第6週 東京の拡大前夜
第7週 東京の拡大と「郊外電車」の発達
第8週 東京の工業都市化:工業立地の理論的考察
第9週 東京の工業都市化:臨海工業地帯の成立
第10週 武蔵野台地における都市化の過程
第11週 ホワイトカラーの就労・居住の場としての東京
第12週 多摩丘陵における都市化の過程と高齢化プロセス
第13週 「都市再生」下における都心回帰
第14週 総括:現状の地域問題
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 最終課題としてレポートを課します。内容は「その他特記事項」を参照してください。評価基準は、授業の内容を踏まえて対象地域を各自で決定し、地形図をもとに地域の様子を推察した上で、現地の観察を行い、地域の現状や問題を説明できている、とします。 |
レポート | 30 | 最終課題レポートに向けた準備を兼ねて、作業レポート課題を課します。その提出状況を授業の出席点として上限30%の範囲内で加算します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
最終レポートの内容・方法については、状況次第で変更する可能性もありますので、授業での指示に従ってください。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
この授業は、基本的に対面の授業を行います。ただし、授業中や課題で「地理院地図」をはじめとするweb地形図や配布する資料(特に、地図)の読み込みを行いますので、タブレット端末やノート型パソコンなど、大きな画面をもつハードウエアの利用を勧めます(スマートホンの画面ではやや厳しいです)。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:特に指定しません。基本的に、配布するレジュメ等に従って授業を進めます。他必要があれば、講義中に指示します。
その他特記事項
最終課題レポートは、授業の目的に従って大学周辺や居住する地域の現状や、起こっている問題に関する内容を予定しています。日々生活をしている中での「気づき」や新聞の地方面の記事などに日頃から留意しておくと良いと思います。