シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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博物館経営論 | 2024 | 後期 | 土1 | 文学部 | 須田 英一 | スダ エイイチ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
QC-MG2-2315
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
博物館経営(ミュージアムマネージメント)について、近年の博物館をめぐる状況をふまえながら、博物館経営の基盤・組織と職員の現状について概観する。また、市民サービスのあり方や広報活動、課題解決に向けた様々な相手との連携への取り組みや、地域社会と連携したエコミュージアムの展開等も取り上げ、社会環境への諸変化への対応も紹介したい。
科目目的
カリキュラム上の学芸員資格科目として位置付けられていることから、この科目での学習を通じ、博物館の経営基盤、組織や活動のあり方などが理解でき、博物館経営に関する基礎的な能力を身につけることを目的としている。
この科目は、学生が学位授与の方針で示す「専門的学識」および「幅広い教養」を習得することを目的としている。
到達目標
この科目では、市民にとってどのような博物館が望ましいのか、自身の考えをまとめられるようになることや、現代の博物館が抱える諸課題を、博物館経営という観点から考えていける態度を養うことを到達目標ととする。
授業計画と内容
第1回 ガイダンス、ミュージアム・マネージメント博物館経営論とは
第2回 ミュージアム・マネージメント、博物館経営論とは
第3回 博物館経営の基盤(1) 博物館の行政制度
第4回 博物館経営の基盤(2) 博物館の財政制度
第5回 博物館の組織と職員(1) 設置者と機構・組織
第6回 博物館の組織と職員(2) 学芸員、行動規範
第7回 博物館と指定管理者制度・PFI 指定管理者制度の導入と実際、PFI
第8回 博物館の広報活動 博物館の広報活動の意義と内容
第9回 ミュージアム・サービス ミュージアムショップとレストラン・カフェ経営
第10回 博物館における連携(1) ボランティア・市民・地域社会
第11回 博物館における連携(2) 他館・他機関・学会・協会
第12回 博物館の企画運営(1) ユニバーシティ・ミュージアムの歴史と経営
第13回 博物館の企画運営(2) エコミュージアムの理念と経営
第14回 総括・まとめ 博物館経営の今日的課題
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
プライベートな時間に、近隣の博物館・美術館などに足を運び、興味ある特別展・企画展の見学に努め、その際には来館者をどのようにより快適な環境で受け入れようとしているかなど、「経営」という観点にも留意してほしい。また、博物館・文化財などに関する新聞・雑誌記事やテレビのニュース・特集番組などにも接し、講義内容の理解度を高めてほしい。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | 定期試験は実施しない。中間・学期末の課題レポートを課す。その内容を基準とする。 |
平常点 | 40 | 授業の受講態度の状況と、毎回のリアクションペーパーの内容を基準とする。 |
成績評価の方法・基準(備考)
両課題のレポートを提出していない受講者は、F判定とするので、十分に注意すること。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
1988年9月~1991年12月、慶應義塾藤沢校地埋蔵文化財調査室勤務、発掘担当者として発掘調査、整理作業に従事
1994年4月~2010年3月、神奈川県三浦市教育委員会社会教育課文化財保護係勤務、文化財担当者として発掘調査・整理作業、資料館運営、公開・普及事業、庶務事務、その他に従事
2011年10月~2013年3月、慶應義塾大学矢上地区文化財調査室勤務、担当者として整理作業に従事
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
大学の調査機関、自治体での実務経験を通じて、資料館運営に関する基本的な知識と運用、文化財行政に関する運営と課題などについて講義する。
テキスト・参考文献等
毎回レジュメを配布する。下記以外の参考文献については適宜紹介する。
石森秀三『改訂版 博物館経営・情報論』(㈶放送大学教育振興会、2004年)
上山信一・稲葉郁子『ミュージアムが都市を再生する』(日本経済新聞社、2003年)
大堀 哲・水嶋英治編著『博物館学Ⅲ 博物館情報・メディア論、博物館経営論』(学文社、2012年)
加藤有次他編『新版・博物館学講座12 博物館経営論』(雄山閣、1999年)
佐々木晃彦編『芸術経営学を学ぶ人のために』(世界思想社、1997年)
佐々木亨・亀井 修編著『博物館経営論』((一財)放送大学教育振興会、2013年)
全国大学博物館学講座協議会西日本部会編『新時代の博物館学』(芙蓉書房出版、2012年)
その他特記事項
講義では博物館に関わる最新のニュースなどにも触れるので、必ずしもシラバス通りにならない場合がある。