シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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相関電子系物理学 | 2024 | 前期 | 火4 | 理工学部 | 米満 賢治 | ヨネミツ ケンジ | 4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-MP4-2C36
履修条件・関連科目等
量子力学、統計物理学の基礎を理解していること。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
電子やフォノンの生成・消滅演算子を導入して、模型ハミルトニアンに基づいた物性理論を講義する。外場に対する応答が電気伝導の次元性にどれほど敏感かを示す。その結果として現れる電子状態の多様性をとりあげる。
科目目的
物質の様々な性質が量子力学と統計力学を基にいかに決まっているかを学ぶ。超伝導や磁性を含む多様性は、基本的な条件のわずかな違いによって生まれる。具体的な事例を理解して、物性の背後にある普遍性に気づくようにする。
到達目標
電気の流れやすさや磁場に対する応答など物質の性質は量子力学的に振る舞う電子の多体問題で決まっている。どのような多体効果が生まれるかは、電子の運動する空間の特性や、電荷、スピン、フォノンなどの間の相互作用によって決まる。これらを具体的な例を通し、相関電子系の特徴について、イメージをもてるようにする。
授業計画と内容
およそ、下記の順序で行う。
第1回 第二量子化、素励起
第2回 電子系および格子系のハミルトニアン
第3回 ブロッホの定理、タイトバインディング近似
第4回 電子的な次元性と感受率
第5回 電荷密度波
第6回 ソリトンとフォノン
第7回 モット絶縁体
第8回 反強磁性
第9回 スピン波
第10回 超伝導と絶縁体がなぜ近いか
第11回 超伝導の発現機構:電子とフォノン
第12回 超伝導の発現機構:電子とスピン揺らぎ
第13回 熱力学関数の摂動展開
第14回 線形応答理論
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
復習を毎回行って、次回までに疑問点を持ち越さないようにする。教員に質問することを奨励する。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | 学期末に提出するレポートでは各自が選んだひとつのテーマについて、講義の内容を確実に理解して計算できるか、それを各自がいかに発展させたかを評価します。 |
平常点 | 40 | 授業への参加、受講態度(疑問点を残さないように質問をしているか等)の状況を基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
メールやオフィスアワーを利用して指導している。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
参考書:石原純夫、泉田渉著「量子統計力学 ―マクロな現象を量子力学から理解するために―」(共立出版)
勝藤拓郎著「基礎から学ぶ強相関電子系―量子力学から固体物理、場の量子論まで」(内田老鶴圃)