シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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化学2 | 2024 | 後期 | 火1 | 理工学部 | 工藤 一秋 | クドウ カズアキ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-BC1-NZ06
履修条件・関連科目等
高校化学または前期の「化学1」のうち,少なくともどちらか一方を履修していること。成績の良し悪しはあまり関係ない。有機化学に興味がある人はもちろんのこと,高校の時に有機化学が苦手だった人も歓迎する。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
有機化学は分子の化学なので,まず原子論,結合論の初歩から初めて,分子のなりたちについて解説する。その後,分子の構造と物質の性質の関連性を眺め,次いで有機化学反応のしくみを解いていく。また,分子の立体構造についても考える。随時,実生活と有機化学の関りについての解説をはさむ。
科目目的
一言でいえば,教養としての有機化学の習得であって,正しい物質観をもって日常生活あるいは研究上の局面で役に立つものの見方,考え方を身に着けることを目的とする。
到達目標
塗料や接着剤はどうしてくっつくのか?病気の時に薬をのむとなぜ治るのか?この一見何の関係もない2つの質問の答えは,どちらも「分子間力」が鍵になっている。有機化学とはこういうことを理解するための学問であり,高校化学のように,ひたすら反応を覚えるというものではない。有機化合物の性質も,有機化学反応も,基本原理は数えるほどしかなく,多くのことがその原理で説明がつく。このことを理解し,日常生活における諸事物を有機化学的視点で眺め,判断ができるようになることを目標とする。
授業計画と内容
第1回 構造式と分子モデル(テキスト1章)
第2回 共有結合の形成(テキスト2章)
第3回 脂肪族飽和炭化水素(テキスト3章)
第4回 脂肪族不飽和炭化水素(テキスト4章)
第5回 有機化学と官能基(テキスト5章)
第6回 芳香族化合物(テキスト6章)
第7回 官能基の効果-分子間力(その1)(テキスト7章)
第8回 官能基の効果-分子間力(その2)(テキスト7章)
第9回 有機化学反応-電子が主役(テキスト8章)
第10回 脂肪族化合物の反応(その1)(テキスト9章)
第11回 脂肪族化合物の反応(その2)(テキスト9章)
第12回 芳香族化合物の反応(テキスト10章)
第13回 立体化学(テキスト11章)
第14回 暮らしと有機化学(テキスト12章)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 10問出題し,1問7点で採点する。 |
平常点 | 30 | 毎回の講義後に,講義内容に関連した問題をmanabaの小テストとして出題する。回答期限は1週間。6点満点で採点し,好成績の結果から5回分を足して平常点とする。なお,小テストに4回以下しか回答しなかった場合,各回の点数に関係なく平常点を0点とする。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
小テストはフィードバックを行うが,試験については行わない。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:工藤,渡辺「化学はじめの一歩シリーズ4有機化学」(化学同人2,500円+税)
その他特記事項
本講義は,"種々の事象をミクロな分子の振る舞いから理解しようとするセンス"を身につけるためのもので,「覚える」ではなく「理解する」をめざす。電子メールによる質問も歓迎する。
参考URL
http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/~kkudo/lecture.html