シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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分子発生学 | 2024 | 前期 | 金4 | 理工学部 | 福井 彰雅 | フクイ アキマサ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-BI3-9A17
履修条件・関連科目等
分子生物学・細胞生物学の基礎知識、発生学の高校レベルの知識があることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
1つの受精卵からどのように形がつくられるのかを理解するため、誘導、胚葉、母性因子、細胞分化、再生といった発生学の基本的概念を学ぶ。発生過程が「進化的に保存されたシグナル伝達と遺伝子発現調節機構」の基本的セットの組み合わせにより進行することを理解し、生物進化の原理ついて考察する。前半は基本的な知識と概念に関する解説を中心に講義をおこなう。後半の数回の講義では、個別の件についてより理解を深めるために講義テーマに関する調査をおこない、調査内容について発表及び討論をおこなう。授業では発生の研究から分かってきた幹細胞やがんなどのトピックについても触れたい。復習のためのレスポンを利用した毎回のクイズを実施する。
科目目的
この科目は、カリキュラム上の基礎生物学科目として位置付けられている。全ての生命が永い進化史の上に成立していること、これが共通性と多様性という生命現象の特性を支えていることを正しく理解するため、この科目での学習を通じて動物発生学の基礎的な知識を習得し、動物の形態形成に対する理解を深めることを目的とする。
到達目標
動物(後生動物)の「形」がどのようにつくられるのか、その細胞レベルから分子レベルの基盤を理解する。また、その機構を調査し、発表することで、自分の言葉で説明できるようにすることを目標とする。
授業計画と内容
1.ガイダンス:発生学とは
2.細胞生物学および分子生物学のの基礎
3.胚発生の概要・細胞間相互作用
4.胚発生の詳細(両生類、魚類、哺乳類など)
5.発生学の基本的概念1(誘導、オーガナイザー)
6.発生学の基本的概念2(体軸、領域化、パターニング)
7.配偶子形成、受精、母性因子、遺伝子発現
8.発生制御遺伝子の分類とシグナル伝達
9.発生の分子メカニズム各論1(背腹軸・左右軸形成)
10.発生の分子メカニズム各論2(中胚葉誘導,神経誘導)
11.発生の分子メカニズム各論3(器官形成)
12.進化発生生物学の基本的概念(相同性など)
13.発生と幹細胞生物学
14.発生とがん生物学
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業中にクイズをおこなうので、必ず重要事項について復習をしてくること。
発表のための調査、資料作成をおこなうこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 50 | 発生学についての知識と理解度 |
その他 | 50 | 毎回講義中におこなう毎回のレスポンによるクイズ及び課題の調査と発表 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
毎回の講義資料を配布する。
参考図書
[発生学関連]
ウィルト発生生物学,Fred H. Wilt,Sarah C. Hake(著),赤坂・大隅・八杉(監訳),東京化学同人,ISBN: 978-4-80790-624-6
ギルバート発生生物学,Scott F. Gilbert (著),阿形・高橋(監訳),メディカルサイエンスインターナショナル,ISBN-978-4-89592-805-2
エッセンシャル発生生物学,Jonathan Slack (著),大隅典子(翻訳),羊土社,ISBN-13: 978-4897062891
新版 動物進化形態学,倉谷 滋 著,東京大学出版会, ISBN: 978-4-13-060198-6
・これら以外でも、発生学の基礎知識に関する書籍なら一読を勧める。
[周辺領域]
細胞の分子生物学(第5版),B. アルバート他,ニュートンプレス,ISBN:4315518670
がんの生物学, ワインバーグ [著] ; 武藤誠, 青木正博訳 ,生命科学図書室 請求記号491.65/W55 ISBN: 9784524243075
細胞のシグナル伝達 - システムとしての共通原理にもとづく理解 - 監訳:西田栄介,メディカルサイエンスインターナショナル,ISBN: 978-4-89592-857-1
がんの生物学, ワインバーグ [著] ; 武藤誠, 青木正博訳 ,生命科学図書室 請求記号491.65/W55 ISBN: 9784524243075