シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国際金融論2 | 2025 | 秋学期 | 金4 | 法学部 | 代田 秀雄 | シロタ ヒデオ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-FN3-004L
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
国際金融について国際分散投資の視点からみていきます。私たちは、将来の人生のイベントに伴う資金や老後の生活資金の確保など、長期的な収支の見通しを踏まえ、お金の一部を金融資産に投資することを選択できます。投資家は、期待収益率とリスクが異なる多くの投資の選択肢を持ち、投資対象の長期的成長という形で投資の収益を受け取ることができます。またリスクの高い投資は、リスクの低い投資よりも長期的に高い収益率を得る傾向があります。一般に齢を重ねるごとにリスク許容度が低下します。さまざまな投資の選択肢に分散投資するなどして、リスク許容度に合った投資の組み合わせを実現し、投資リスクを軽減します。
科目目的
個人のリスク許容度と行動バイアスが投資選択に与える影響、金融資産の市場価格に影響を与える要因、ポートフォリオの多様化の利点、金融テクノロジーの利点などを学び、経済的側面からウェルビーイングを考えます。
到達目標
●分散された株式または債券の投資信託に投資する場合と、個別の株式および債券に投資する場合の利点と欠点を理解します。
●リスクを非常に嫌う人とリスクに非常に寛容な人に適した資産配分の違いを理解します。
●人的資本と金融資本の合理的なバランスを考え、世代ごとの資産運用・管理について理解します。
●不適切な投資判断につながる可能性のある行動バイアスについて理解します。
●アクティブに運用される投資信託や個別の株式や債券に投資する場合と、市場指数に連動する投資信託 に投資する場合の相違について理解します。
授業計画と内容
1.ガイダンス
●個人が投資可能な市場と投資商品
●市場とインデックス
2.ウェルビーイングと資産形成
●ウェルビーイングの経済的側面
●人的資本と金融資本
●トータルリターンとインベストメントリターン
●インフレの影響
●長期•つみたて•分散
3.債券と債券投資
●金利と債券価格
●発行体のデフォルトリスクと金利
●デュレーション(期間)とイールドカーブ
●債券ファンドの超過収益源泉(デュレーション•コントロールと銘柄選択肢)
4.株式と株式投資商品
●株価モデル
●株式投資における銘柄分散効果と時間分散効果(ドル・コスト平均法)
●株式投資の超過収益源泉(バリューアプローチとグロースアプローチ)
5.ユージン・ファーマの効率的市場仮説
●儲かる銘柄発掘の困難さ
6.為替FX
●為替の変動要因
●為替の管理と国際分散投資
7.オルタナティブ投資の世界
●不動産
●非上場株
●ヘッジファンド・暗号資産
8.マーコウィッツの現代ポートフォリオ理論
●アセットアロケーションの重要性
9.世界最大の機関投資家GPIFから学ぶ
●年金積立金の運用目標の考え方
●基本ポートフォリオの意味
●個人投資家への応用
10.インデックスファンドとアクティブ運用
●コスト構造の違い
●コスト控除後リターン比較
11.金融テクノロジー
●ロボットアドバイザー
●プログラム売買
12.行動経済学
●損失回避
●ホーム バイアス
●メンタル アカウンティング
13.投資詐欺•ロマンス詐欺
●手口と予防
●判断力の低下と予防
14.総括・まとめ 個人の資産形成における心得
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 100 | 授業の理解度を確認する試験を実施 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
国際公認投資アナリスト
三菱UFJ信託銀行にて年金資金のポートフォリオ構築・オルタナティブ投資を担当、三菱UFJアセットマネージメントにて投資信託の商品開発を担当。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
実際のマーケットデータや事象を活用しながら、手触り感のある授業にしていきたい。
テキスト・参考文献等
テキストは使用せずレジュメを配布します。
その他特記事項
■授業の工夫■この科目は講義を中心として行うため、受講生の皆さんの反応・理解度の向上を目的としてSNS上にコミュニティーの場をつくり、幅広い意見交換、質疑応答に対応する予定です。