シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヨーロッパ社会文化論 | 2024 | 前期 | 火2 | 総合政策学部 | 中尾 沙季子 | ナカオ サキコ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-AT2-0004
履修条件・関連科目等
フランス語を学習していることが望ましい
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
授業名は「ヨーロッパ社会文化論」ですが、本学部にはすでにイギリスとドイツの社会・文化に関する科目があるため、この授業ではフランスに特化した内容とします。
本授業ではまず、現代のヨーロッパ社会を理解するためには、ヨーロッパの外の地域との歴史的なつながりを踏まえることが重要であることを確認します。そのうえで、担当者の専門であるフランスの20世紀のできごとを中心に、フランスやヨーロッパがその〈外部〉に位置づけてきた地域とどのように関わってきたかをたどります。授業の後半では特に現代のフランス社会が直面する課題をとりあげ、その歴史的背景に言及しながら、考察を進めていきます。
科目目的
現代フランス社会が直面するさまざまな課題について、その歴史的背景と現状に関する基礎的知識を得ること。
到達目標
1.フランス現代史の基礎的な知識を習得することができる
2.現代フランス社会の直面する課題を歴史的な視点から分析することができる
3.フランスやヨーロッパ社会をより広い世界とのつながりのなかで捉えることができる
授業計画と内容
下記の内容を予定していますが、受講生の人数や、開講期間中のフランスを取り巻く時事状況などに応じて変更する場合があります。
第1回 イントロダクション:〈フランス〉とは?
第2回 ハイチ革命とフランス革命――共和国フランスの根底にある矛盾
第3回 「解放」という名の支配――文明化と植民地化
第4回 第一次世界大戦と帝国――植民地兵の動員と市民権拡大の要求
第5回 両大戦間期――ヨーロッパ文明の動揺(ネグリチュード運動、反植民地博覧会展など)
第6回 帝国の解体①――海外県の成立(第四共和制)
第7回 帝国の解体②――植民地の独立(第五共和制)
第8回 前半のまとめ・ディスカッション
第9回 1968年五月革命と価値観の刷新――女性の社会進出、新しい家族観の出現へ
第10回 「フランス語圏文学」――フランス語は誰のもの?
第11回 フランスの文化政策――「フランス的例外(exception française)」はあるか?
第12回 フランスとアフリカ――サルコジのダカール演説(2007年)とマクロンのワガドゥグ演説(2017年)
第13回 現代フランスの課題
第14回 後半のまとめ・ディスカッション
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
期末試験(到達度確認) | 40 | 授業内容を活用して類似するテーマについて考えることができるか |
平常点 | 40 | 出席とリアクションペーパー |
その他 | 20 | ディスカッションへの参加 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
パワーポイントを使用した教材
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
参考文献
小川了『第一次世界大戦と西アフリカ』、刀水書房、2015年。
中村隆之『カリブー世界論』、人文書院、2013年。
浜忠雄『ハイチ革命とフランス革命』、北海道大学図書刊行会、1998年。
バンセル、二コラ、ブランシャール、パスカル、ヴェルジェス、フランソワーズ『植民地共和国フランス』(平野千果子、菊池恵介訳)、岩波書店、2011年。
平野千果子『フランス植民地主義の歴史』、人文書院、2002年。
マバンク、アラン『アフリカ文学講義』(中村隆之、福島亮訳)、みすず書房、2022年。