シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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生体工学 | 2024 | 後期 | 水5 | 理工学部 | 鈴木 宏明 | スズキ ヒロアキ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-MD3-4C32
履修条件・関連科目等
材料力学や流体力学など力学関係の科目の学修が必要です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
生体工学(bioengineering)は,生体の機能と構造を理解して,産業・医療への応用を目指す学問分野である(山口昌樹ら著,「はじめての生体工学」講談社のまえがきより).
本講義では,生体の機械的側面,すなわち,材料力学や機械力学,流体力学の観点からみたトピックを概観し,基礎となる知識と理論を解説する.さらに,人体の部分や臓器といったマクロスケールの構造や現象に加えて,細胞や生体分子といったミクロ・ナノスケールの力学や物理化学を概観し,基礎理論を解説する.
また,関連した医療機器や生体情報の計測装置,バイオテクノロジーや検査・分析機器に関しても解説する.特に,この30年ほどで発展が著しい,マイクロ流体工学やバイオチップ技術について重点的に解説する.
生体工学に関連した工業製品や検査・診断は,安全性にとりわけの配慮が必要であり,最後に,その考え方や規制についても解説する.
科目目的
生体は,実体を持った存在であり,その機械的・力学的側面は重要である.また,機械はあらゆる産業分野において重要であり,その医薬学・生物学への適用・応用においても,装置開発を行う機械工学者が存在する.
これらの項目について理解を深め,将来の方向性を議論することを,本講義の目的とする.
到達目標
・マルチスケール性がある生体・人体の構成要素,構造,機構,およびについて理解する.
・生体・人体の構成要素の材料力学的特性や流体力学的特性,輸送現象について理解する.
・医療機器や検査機器,分析機器の代表例について,その原理や仕組みを理解する.
・バイオテクノロジー,ナノテクノロジーの概要や応用例について理解を深める.
・医薬学に関連した工業製品の安全や規制について理解する.
授業計画と内容
1:序論
2:生物のスケーリング則
3:人体の構造と機能
4:生体の材料力学
5:生体の機械力学
6:生体の流体力学
7:医療機器と生体計測
8:細胞の構造と機能
9:細胞の材料・機械力学
10:生体分子の構造と機能
11:バイオテクノロジー概論
12:バイオチップ概論
13:バイオチップの応用
14:到達度確認
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講義の前に、レジュメの該当部分を精読すること。また、講義後には、講義内容を復習し理解を深めること
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 40 | 到達目標で示した内容を60%以上理解し,まとめあげることができること |
レポート | 40 | 講義途中で課されるレポートにとりくみ,提出すること |
平常点 | 20 | 小テスト等に取り組み提出すること |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
以下のテキストを参考とします
・「人体の力学」,松井剛一編著,コロナ社
・「バイオメカニクス入門」,林紘三郎,コロナ社
・「細胞のメカニクス」,David Boal著,鈴木宏明訳,森北出版