シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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近代美術と社会Ⅰ | 2024 | 前期 | 火4 | 総合政策学部 | 安藤 智子 | アンドウ トモコ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-HR2-0001
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
近代社会と芸術との関係性を軸として、19世紀フランス近代美術を考察対象の中心に据え、様々な観点から芸術を捉えることを試みます。授業では毎回、作品をスライド画像によって紹介しながら解説します。前期には、絵画の主題がどのように絵画で叙述し、表現されているかを考察します。各々の作品の様式的特徴に加えて、それが生み出された時代背景―政治体制、社会問題、国際関係、都市計画、美術行政、美術批評など―を重視する立場から芸術を論じていきますので、従来の美術史の概説とは少々異なります。
科目目的
芸術作品が制作され展示されるという文化現象が、一般社会における様々な要素から成立し、また相互に関係しあうということを検証することによって、芸術の多面性と社会性を理解すること。
到達目標
テーマは「19世紀フランス美術と同時代の社会文化的状況」。フランスの近代美術をめぐる諸問題を歴史的知識として習得すること。これらの問題を様式的な関心にとどまらず、社会史や文化史の視点から掘り下げて考察できること。さらに、現代の枠組みを決定した近接過去「近代」という理解に基づき、造形表現・視覚表現と社会との関係性を見据える今日的な問題意識を養うこと。以上が本講義の目的です。
授業計画と内容
1 イントロダクション
2 美術史の基礎概念と基礎用語
3 絵画のジャンル① 物語画(宗教画・神話画・寓意画)
4 絵画のジャンル② 肖像画・静物画・風景画・風俗画
5 主題から作品へ① 貴族社会から市民社会へ(フランス革命期)
6 主題から作品へ② 貴族社会から市民社会へ(ロマン主義)
7 都市と自然① 地方の表象と民衆の絵画
8 都市と自然① パリ都市大改造の表象
9 都市と自然② パリで生活をしている人々の描写(印象主義から新印象主義へ)
10 プリミティヴィスムの近代性① ゴーガン
11 プリミティヴィスムの近代性② ゴッホ
12 ジャポニスム①
13 ジャポニスム②
14 まとめと到達度確認筆記試験
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
課題図書を読解すること。
また美術館などで実際に作品を鑑賞すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 40 | 期末筆記試験(40%)本学期の授業内容を総合的に理解した上で、記述を評価します。 |
レポート | 30 | 中間レポート(30%)課題文献を読み要約する。 |
平常点 | 30 | 毎回出席を取ります。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは使用しません。通史に関する主要参考文献は次の通りですが、このほかについても授業時に適宜紹介します。
E.H.ゴンブリッチ『美術の物語』、ファイドン、日本語版2007年初版。
高階秀爾『フランス絵画史:ルネッサンスから世紀末まで』、講談社学術文庫、1990年。
高階秀爾・三浦篤編『西洋美術史ハンドブック』、新書館、1997年。
高階秀爾監修『カラー版西洋美術史(増補新装版)』、美術出版社、2002年。
三浦篤『まなざしのレッスン①西洋伝統絵画』、東京大学出版会、2001年。
三浦篤『まなざしのレッスン②西洋近現代絵画』、東京大学出版会、2015年。