シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
入門・民族と文化/民族と文化 | 2024 | 前期 | 火4 | 総合政策学部 | 伊賀上 菜穂 | イガウエ ナホ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-CA1-0001
履修条件・関連科目等
この授業は、総合政策学部科目である1年次後期の「入門・文化人類学(文化人類学Ⅰ)」と、2年次前期の「文化人類学」を、続けて履修することを前提として実施します。ただし、これらの科目の継続履修が不可能でも、この授業は履修できます。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この科目は、文化人類学系統授業の導入科目(入門コース)であり、1年次後期の「入門・文化人類学」と2年次前期の「文化人類学」を続けて履修することを前提としています。
文化人類学とは、フィールドワーク(現地調査研究)をとおして世界の諸文化を生活レベルから観察・分析する学問です。私たちはしばしば、自分たちが慣れ親しんだ習慣や考え方を全人類に普遍的なものだと思いこんだり、あるいは他者の文化を特殊視したりしがちですが、さまざまな地域の文化を比較することによって意外な共通点や違いに気づくことができます。
この授業では、文化人類学への入門となるよう、民族と文化についてさまざまな角度から学んでいきます。
科目目的
世界の諸民族や諸文化に関する知識を獲得・強化しつつ、文化人類学という学問の基礎的な考え方を理解することを目的としています。
到達目標
後期の「入門・文化人類学」を履修できるだけの理解力をつけるとともに、「民族」や「文化」といったカテゴリーが持つ政治性を意識できるようになることを目標としています。
授業計画と内容
「文化」「民族」「人種」といったキー概念を確認し、言語と人の移動から世界諸地域の特徴を確認したあと、人類の文化を生業、儀礼、境界という側面から学びます。またそこで学んだ内容を、現代日本に当てはめて考えていきます。
具体的には以下の順序で授業を行ないます。
1. イントロダクション、文化とはなにか
2.民族、人種とはなにか
3. 民族と言語(「語族」とは何か)
4. 地域共通語と言語接触
5. 環境と生活(基本となる生業パターン)
6. 環境と生活(生業をめぐる様々な見方:狩猟社会、焼畑)
7. 環境と生活(フィールドワークから生業を見る)
8. 境界理論と文化
9. 人の一生とさまざまな通過儀礼
10. 日本の通過儀礼から社会を考える
11. アイヌ文化とアイヌ民族博物館について
12. 民族、文化と政策
13. 様々なフィールドワーク
14. まとめ(文化を考える)
*授業の順序や内容は、受講生の関心や理解度、社会情勢、および招聘講師の都合などに合わせて変更することがあります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
原則として授業の後に小テストまたはその他の課題、リアクションペーパー(授業内容に関する意見や感想など)などの提出を求めます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
期末試験(到達度確認) | 60 | 社会状況によっては期末レポートに替えます。 |
平常点 | 40 | 授業後の小テストやリアクションペーパー、その他の課題で理解度や授業態度を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
平常点(各種課題の提出)が一定水準を下回った場合(各種課題の提出が極端に少ない場合、および重要度の高い小レポートを提出しなかった場合)、期末試験(レポート)の点数の如何に関わらず、不可または評価不能とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
一部、反転授業とディスカッションを取り入れる可能性があります。
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
参考文献 固定したテキストはありませんが、参考文献として以下の本を奨めます。
波平恵美子編『文化人類学[カレッジ版]』第2版、東京:医学書院、2002年。
塩川伸明『民族とネイション:ナショナリズムという難問』(岩波新書)東京:岩波書店、2008年。
ヘンリー、スチュアート『民族幻想論:あいまいな民族 つくられた人種』大阪:解放出版社、2002年。
そのほか授業中に適宜紹介します。
その他特記事項
特にありません。