シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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倫理学2 | 2025 | 秋学期 | 木3 | 法学部 | 小島 優子 | コジマ ユウコ | 1・2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-PE1-004L
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
「生命操作」をキーワードとして、「脳死と臓器移植」、「生殖革命」、「遺伝子操作」の3つを扱う。医療技術の進歩により、医療現場では科学的利用が優先され、人間としての尊厳や人権が損なわれるような状況が生じることがある。現代においては、生と死、生きることの意味について抜本的に見つめ直さなければならない。そもそも生きる権利を持つ「人格」とは誰だろうか。人間が他者の生きる権利や資格を決めることができるのだろうか。また、私の身体は私の所有物であるのだから、臓器提供や代理出産をするのも私の自由だろうか。生と死に伴う問題について、倫理的観点から検討する。
科目目的
科学技術の発展、特に生命と医療の分野におけるその展開に伴い、従来の我々の倫理観では処理しきれない問題が次々に生じてきている。これらの問題は人間存在そのものの根源に関わる問題であり、生命倫理の議論を必要としている。この講義ではそれらの問題のなかから現状と論点を提示し、学生が自分の考えを論理的に説明ことができるようになることを目的とする。
到達目標
1.先端医療技術において、個人の権利と身体性が問題となっていることを理解し、自分の見解を述べることができる。
2.生命倫理の課題に対して、自分の考えを論理的に表現することができる。
授業計画と内容
第1回:脳死は人の死か?――生死決定の基準について
第2回:脳死と臓器移植との関係――現実問題と思想問題
第3回:臓器移植論(1)――日本人の死生観
第4回:臓器移植論(2)――思想的対立とその解消のために
第5回:生殖革命(1)――人工生殖技術についての基礎知識
第6回:生殖革命(2)――家族とは何か?
第7回:生殖革命(3)――子の出自を知る権利
第8回:生殖革命(4)――生殖ビジネス
第9回:生殖革命(5)――生命操作の手段としての利用
第10回:遺伝子操作論(1)――遺伝子を知る・操作する
第11回:遺伝子操作論(2)――遺伝子操作に対する不安
第12回:遺伝子操作論(3)――優生学とエンハンスメント
第13回: 遺伝子操作論(3)――哲学的諸問題
第14回: 遺伝子操作論(4)――資本主義と遺伝子操作問題
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
事前に教科書に目を通しておき、当日の話の要点がどこにあるのか、見通しをつけておくこと。興味をもった対象については、授業の後で関連する図書や新聞記事、判例などを探し、読んでみることを勧める。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 70 | 学習した課題について自分なりの解答を書けるようになったか。 |
平常点 | 30 | リアクションペーパー |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
グループワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
PC等は、オンライン授業になった場合にのみ使用する。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
黒崎剛・吉川栄省編者/小島優子・竹村香織・金澤秀嗣 著
『生命倫理の教科書』 ミネルヴァ書房 2014年