シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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免疫学 | 2024 | 前期 | 土2 | 理工学部 | 片桐 晃子 | カタギリ コウコ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-BI3-9C23
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
免疫現象の基礎から最新の情報も紹介し、分子レベルまで掘り下げて説明する。1回ごとにテーマを設定し、パワーポイントを用いて、わかりやすい図を取り入れて講義する。毎回、パワーポイントのプリントの配布を行う。また、講義の最後に重要ポイントを問い、復習を促す。
科目目的
免疫システムの基本的な仕組みを理解すること
到達目標
微生物の感染から生体を防御する機構を、分子、細胞、組織および生体レベルで理解する科目である。「自己と非自己の認識」に始まる獲得免疫及び自然免疫の基本的仕組みを理解するとともに、免疫細胞の分化・活性化機講に関する基礎的な知識を習得する。さらに、急速に進歩している免疫学の最新の知識も理解できるようにする。
授業計画と内容
第1回 免疫の仕組み概論:免疫細胞の種類と生体内移動及び免疫組織について理解する。
第2回 獲得免疫の原理:クローン選択に基づく獲得免疫の作動原理を理解する。
第3回 抗原認識:自己・非自己の識別の基本的仕組みとして抗原受容体と抗原提示を理解する。
第4回 抗体の多様性:無限の病原体に対する抗体の多様性を生み出す遺伝子再編成の仕組みを理解する。
第5回 T細胞の抗原認識:T細胞の抗原受容体は、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)に結合した抗原ペプチドを認識することを理解する。
第6回 抗原提示:主要組織適合遺伝子複合体(MHC)による抗原提示の仕組みを理解する。
第7回 T細胞の分化:T細胞が胸腺における正の選択・負の選択を受けて生成する過程を理解する。
第8回 T細胞の活性化:免疫応答の中心的事象である樹状細胞によるT細胞活性化について、細胞内シグナル伝達経路も含めて理解する。
第9回 T細胞のエフェクター機能:ヘルパーT細胞及びキラーT細胞が特異抗原と出会ってエフェクターT細胞へ分化し、どのような機能を発揮するのかを理解する。
第10回 B細胞の分化:骨髄におけるB細胞の分化の過程を理解する。
第11回 抗体産生機講:B細胞が特異抗原出会って抗体産生細胞へ分化する過程でおきる親和性成熟とクラスッチ現象の意義と仕組みを理解する。
第12回 抗体のエフェクター機能:抗体はどのようにして、病原体を攻撃・排除するのかを理解する。
第13回 自然免疫とは:自然免疫で働く因子及び細胞を理解し、炎症応答の過程を理解する。
第14回 自然免疫における病原体認識機講:近年自然免疫で働く細胞は、病原体固有の成分を、Toll様受容体を介して認識することがわかった。Toll様受容体の働きと活性化機講について理解する。
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回授業前にmanabaに掲載するレジュメに必ず目を通し、授業のポイントについて理解した上で出席すること。授業の最後に提示する課題に必ず取り組むこと。また、免疫学は横断的な理解が必要なため、当該講義はもちろんのこと、総合的な復習につとめてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 免疫の仕組みについて基礎知識を理解した上で、感染症や炎症性疾患を免疫システムの恒常性の乱れという観点から説明できるかどうか評価します。 |
平常点 | 30 | 授業への参加・貢献度・受講態度の状況を基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:中島泉ほか著「シンプル免疫学」(改定第5版)南江堂、2017年