シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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基礎生物学 | 2024 | 前期 | 金4 | 理工学部 | 上村 慎治 | カミムラ シンジ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-BI1-9C01
履修条件・関連科目等
高校の生物基礎・化学基礎・物理基礎の知識があることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
ただし,多くの配付資料に中には,英文記載のものがあります。
授業の概要
指定の教科書を使用し、生物の多様性と分類、生命体を構成する物質、細胞の構造と機能、遺伝子とその機能、進化のしくみ、生態学、生命と地球環境の関わりについて学ぶ。後半の地球環境と生物の関わりは、生命科学科の他の講義では扱うことは少ないが、これからの地球環境の変化を考える上で重要な課題を私たちに突きつけている。
科目目的
本講義では、指定された章を読み進み、その範囲での試験を毎回実施し、1年次後半から始まる専門教育のための基礎的な知識を得ることを目指す。また、この科目は、高校生物の教科書の分野をすべてカバーしていないため、平行して高校の教科書を使った自宅勉強も強く推奨する
到達目標
前半は、基礎的な生物学の分野を紹介する。高等学校から大学教育のギャップを埋める部分に重点を置いて講義する。基礎生化学・細胞生物学・発生学などの、今後、専門科目として学ぶ予定の分野に直結するものを扱い、基礎的な生命科学の用語や知識を習得する上で、大変良い機会となるであろう。後半は、生態学・進化学・地球科学を中心に取り扱う分野である。温暖化をはじめとする現在の地球環境の変貌について数多くの問題を提起している。生命科学科の学生であること以前に、地球人として私たちが深く学ぶべき課題がある点を理解する手助けになるであろう。
授業計画と内容
第1回 生命と自然科学/生命の樹
第2回 生物の分類群
第3回 生命体をつくる物質
第4回 細胞の構造
第5回 細胞膜のはたらき:物質輸送とシグナル伝達
第6回 エネルギーと酵素/光合成と細胞呼吸
第7回 細胞分裂
第8回 遺伝の様式/染色体とヒトの遺伝学
第9回 DNA/遺伝子からタンパク質へ
第10回 遺伝子発現の制御/DNAテクノロジー
第11回 進化のしくみ/集団の進化
第12回 適応と種分化/生物の進化の歴史
第13回 生物圏/個体群の成長
第14回 生物間の相互作用/生物群集・生態系/地球規模の変化
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
指定テキストの各章について、毎回、小テストを実施するため、予習をじゅうぶんに行うことが必要となる。重要な専門用語に関しては、参考書にも目を通し、習得することが望ましい。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 100 | 毎回、講義翌日にmanaba上で実施する小テストの結果で評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
一部,PC上で解決するタイプのプログラム課題,数値計算課題,シミュレーション課題,考察課題などを提供する。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
指定テキスト:
ケイン他著・上村慎治監訳、ケイン基礎生物学、東京化学同人、2012年発行、ISBN-10: 4807907700
参考書:下記の参考書は、すべてを網羅的に読み進むのではなく、講義の中で、より深く学びたいこと、理解が不十分と感じた箇所、興味深く思ったキーワードなど、拾い上げて参照することが望ましい。ウィキペディアなど、webサイト上の情報は、誤りの部分があっても、そのまま未検討・未修正のままで掲示されていることが多い上に、語句の意味の説明だけで深い理解へはつながらない点は要注意。
池内昌彦他監修、エッセンシャル キャンベル生物学・原書6版、丸善、2016年発行、ISBN-10: 4621300997
中村桂子他訳、Essential細胞生物学(原書第4版)、南江堂、2016年発行、ISBN-10: 4524261990
プラット他著・須藤和夫他翻訳、エッセンシャル生化学、東京化学同人、2016年発行、ISBN-10: 4807906445
田宮信雄他訳、ヴォート基礎生化学 第5版、東京化学同人、ISBN-10: 4807909258
中村桂子他訳、細胞の分子生物学(第6版)、南江堂、2017年発行、ISBN-10: 4315520624
その他特記事項
生命科学の分野は、基礎的な用語の定義を正確に理解することから始まる。例えば、「進化する」という言葉の定義は、「生物の形が変わる」ことでも、「機能が効率良くなる」ことでも、「野球がうまくなる」ことのいずれでもない。「集団の中の遺伝子頻度が変化する」ことである。こう言った学術用語の約束を正確に理解して、はじめて、専門的な記述、学術書を読みこなす実力が身につくことになる。本講義は、そのための助走期間と考えて欲しい。
不明な点があれば、講義の最後だけではなく、下記のwebサイトにある、電子メールや電話番号を使って、教員に遠慮なく質問・疑問を投げかけることを推奨する。
参考URL
manaba上に資料・小テスト概要・課題をすべて掲載する。