シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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基礎演習2 | 2025 | 秋学期 | 月5 | 法学部 | 野澤 淳史 | ノザワ アツシ | 2年次のみ | 2 |
科目ナンバー
JU-BS2-002S
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
水俣病は公式確認(1956年5月1日)から70年を目前にしてその解決には至らず、むしろ混迷の度合いを深めつつある。この授業では、その半世紀を超える歴史を踏まえた上でなぜ水俣病問題は終わらないのかについて、文献講読やゲストスピーカーをお招きしての特別授業、水俣現地フィールドワークを通して議論し、理解を深めていく。前期期間は水俣病に関する基礎文献などの講読を進めるとともに、夏季に実施するフィールドワークを実施する(現時点では9月初旬を予定)。後期期間はフィールドワークで得た知見を踏まえて受講者個々が自ら研究を進め、その報告と討論を行いながら学期末レポートを作成していく。なお、講読する文献は前期の学びを起点として、現代の環境問題を幅広く取り上げていく。
科目目的
この授業は、大学(専門知)と現場(臨床知)の間を往復することで、単に水俣病問題を学ぶだけでなく、受講者個々が学んでいる学問や現代社会の諸課題を水俣という視点から批判的に捉え返す力を養うことを目的とする。
到達目標
①現場に学ぶ思考力を養い、水俣病被害の実像を被害者の側から捉えること。
②水俣病を過去の出来事としてではなく、公式確認から60年以上経てなお解決しない現在進行形の問題として捉え、その解決に向けて自分の考えをまとめ、発表できるようになること。
授業計画と内容
後期
1.後期の授業の進め方確認等およびフィールドワークの振り返り
2.研究するとはどういうことか
3.文献講読 現代の環境問題と水俣1 修復的司法・正義
4.文献講読 現代の環境問題と水俣2 気候変動
5.文献講読 現代の環境問題と水俣3 プラスチック汚染
6.文献講読 現代の環境問題と水俣4 生物多様性
7.文献講読 現代の環境問題と水俣5 肉食主義
8.文献講読 現代の環境問題と水俣6 核
9.論文の書き方講座
10.研究途中経過報告A
11.研究途中経過報告B
12.研究途中経過報告C
13.研究途中経過報告D
14.研究報告会
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | 学期末レポートの提出 |
平常点 | 40 | 授業への積極的な参加 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
水俣病を主題とした授業ですが、その歴史は半世紀以上におよび文献・映像資料は膨大です。詳細に扱うには授業の計画上限界があります。どのような事例を扱うかは文献も含めて事前に紹介するので、受講生は各自その概要や歴史的経緯を読み込んできてください。また、授業後は配布・紹介された資料(新聞記事や動画)を見直すなどしてください。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
野澤淳史,2020,『胎児性水俣病患者たちはどういきていくか』世織書房.
そのほか、適宜紹介します。