シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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専門演習A2/専門演習B2 | 2025 | 秋学期 | 水2 | 法学部 | 山崎 望 | ヤマザキ ノゾム | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OL3-016S
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
第一に、「専門演習A1/B2」(山崎担当)をうけて、このゼミでは自由民主主義体制を取り囲む国際的側面、とりわけ「グローバルサウス」と呼ばれている諸国が集中する地域との歴史的関係性に着目し、自由民主主義の危機をめぐる議論をしていきます。国際的なテーマに焦点をあてますが、同時に、ジェンダーや家族をめぐる問題との関係からも議論を進めます。
毎回、事前に決めた報告者に文献を要約したレジュメをもとにプレゼンテーションをしてもらい、報告者の関心に即しつつ、参加者全員で議論を行っていきます。(4年生については就職活動など進路との関係で参加が困難な折など、出来る限り、柔軟な調整を模索します)
科目目的
本演習では、第一に、自由民主主義の危機と呼ばれる現象を分析し、その要因をめぐる先行研究を輪読することで理解を深め、レジュメと私見の作成・プレゼンテーション・議論を行います。
第二に、各自の問題意識に即して専門性の高い議論を行っていきます。それを通じて社会に生きる人間として求めらえる、批判的・創造的な考え方の基礎を作っていくことが目的です。
到達目標
到達目標は以下の二つです。
1.文献の購読と理解、文献の的確な要約、自分の考えの整理、相手に内容を適切に伝えるプレゼンテーション、ゼミ生全員の議論を通じて異なる考え方を知り自分の考えを再検討できる力を身に着けること
2.自由民主主義に危機について国際的側面から理解を深めること
3.自由民主主義の刷新もしくは代替案について研究を進めること
授業計画と内容
第1回 イントロダクション~国際的観点から考える自由民主主義の危機
第2回 文献購読+議論:「リベラルな国際秩序」とは何か?
第3回 文献購読+議論:「リベラルな国際秩序」再考
第4回 文献購読+議論:リベラルな国際秩序の危機(1)グローバル化
第5回 文献購読+議論:リベラルな国際秩序の危機(2)権威主義的国際秩序の挑戦
第6回 文献購読+議論:リベラルな国際秩序の危機(3)グローバルサウスの挑戦
第7回 文献購読+議論:植民地主義について(1)植民地帝国の完成
第8回 文献購読+議論:植民地主義について(2)反植民地主義と民族独立
第9回 文献購読+議論:植民地主義について(3)新植民地主義
第10回 文献購読+議論:植民地主義をめぐって(4)ポストコロニアリズム
第11回 文献購読+議論:グローバルな移民のダイナミズム(フェミニズムの観点を踏まえて)
第12回 文献購読+議論:国民国家の行方~多文化主義からブラック・ライブズ・マターまで
第13回 文献購読+議論:資本主義の行方~オキュパイ運動からソーシャルストライキまで
第14回 文献購読+議論:自由民主主義の行方~路上集会(アセンブリ)から大規模デモまで
※受講生の参加人数に応じて、受講生と話し合って内容や順番については正式に決めていきます。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・報告者は文献を要約したレジュメ・私見を作成し、当日にプレゼンテーションを行うこと。
・各自、演習論文の執筆に取り組むこと。時間外にオンラインを利用した論文指導を行う予定である。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 議論回数における議論への参加および、報告回数におけるレジュメ・私見の作成とプレゼンテーションについて評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaを通じてレジュメの配布などを行う予定です。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
「課題文献」
・G・ジョン・アイケンベリー、『リベラルな秩序か帝国か』(上・下)、勁草書房
・ダニ・ロドリック、『グローバリゼーション・パラドックス』、白水社
・酒井啓子、「リベラルな国際秩序の拡散・終焉とグローバルサウス」『岩波講座 世界の歴史』24巻
・デイン・ケネディ、『脱植民地化』、白水社
・本橋哲也、『ポストコロニアリズム』、岩波新書
・マリア・ミース、『世界システムと女性』、藤原書店
・A・D・スミス、『ナショナリズムとは何か』、ちくま学芸文庫
・西川長夫、『国民国家論の射程』、柏書房
・塩原良和、『分断と対話の社会学』、弘文堂
・北川眞也、『アンチ・ジオポリティクス』、青土社
・ブランコ・ミラノヴィッチ、『資本主義だけ残った』、みすず書房
※講義内で指示をするので、事前に購入する必要はありません。