シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
国際教養演習Ⅱ | 2023 | 秋学期 | 金3 | 商学部 | 小林 佐江子 | コバヤシ サエコ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
CM-IF3-02XS
履修条件・関連科目等
3年次配当の事前登録科目です。
国際教養演習Ⅰ・Ⅱはセット科目です。
授業で使用する言語
日本語/英語/フランス語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
皆さんはフランスについてどのようなイメージを抱いているでしょうか。この授業では、フランスが自己のイメージをどのように形成してきたかを2つの観点から考察します。
まず、フランスは、その美食文化やお菓子、ファッション等の「武器」を数百年にわたり磨き上げることによって自らの都会的で洗練されたイメージを作り上げ、国家戦略として内外にアピールしてきた稀な国です。この自己イメージは当然現実のフランスとは一致しません。授業では、フランスが自己イメージをどのようにして形成し、またそうしたイメージを日本人がどのように消費してきたか、また現実のフランスとのギャップについて考察します。
他方、自己イメージを形成するにあたり、フランスはその鏡として他の文化についても語ってきました。本授業では、美術、映画、小説、マンガ、雑誌やネットの記事など様々な媒体を通して、フランスが他者である日本をどのように表象しているか、またそうした「他者」の表象を通してフランスがどのように自己イメージを形成しているのかを考察します。背景にあるフランスのエリート主義、人種差別、女性の社会進出についても学びます。
秋学期には、履修者は各々選んだテーマについて口頭発表を行い、レポートを執筆します。
科目目的
この科目は、カリキュラム上の「商学部アドヴァンスト科目」であり、商学部スタンダード科目及び商学部分野別専門科目の発展的な科目として位置づけされています。
この科目を通して、世界の言語、歴史、文化などに関する知識を深め、それらと関連があるビジネスや社会活動について学習し、将来、多様な言語・文化背景をもつ人々と協働するために必要な姿勢やスキルを身に着けることを目的としています。
本ゼミの目的は、基礎的な教養を身につけ、美術や文学といった文化的表象に反映された歴史や思想を読み解く能力を磨くことです。また、ビジネスをはじめとする様々な分野において、多様性を理解・尊重する姿勢を身につけるます。
到達目標
美術や文学の基礎知識を身につけ、それを通して社会思想や歴史を理解することができる。
多様性を尊重する姿勢を身につける。
簡単なコミュニケーションを超えた専門的な内容を外国語で読み理解することができる。
授業計画と内容
1、オリエンテーション
2、フランスの自己イメージ
3、お菓子の歴史
4、ファッションの歴史
5、フランス映画の歴史
6、芸術の中心地パリ
7、外国から見たフランスのイメージ
8、「パリ症候群」
9、映画「憎しみ」考察
10、 フランスの自己イメージの揺らぎ
11、フランスの他者像
12、帝国主義と異国趣味
13、ジュール・ヴェルヌ『80日間世界一周』考察
14、印象派絵画とジャポニスム
15、春学期の振り返りと秋学期オリエンテーション
16、ロラン・バルト『表象の帝国』考察
17、アメリ・ノートン『怖れ慄いて』と映画"Stupeur et tremblements" 考察
18、女性の社会進出
19、新聞・ネット記事における日本とフランス
20、学生による口頭発表とディスカッション(新聞記事など)
21、学生による口頭発表とディスカッション(映画など)
22、学生による口頭発表とディスカッション(ドラマなど)
23、学生による口頭発表とディスカッション(BDと漫画など)
24、学生による口頭発表とディスカッション(美食産業など)
25、レポートのテーマ決定
26、レポートのアウトライン作成
27、レポート執筆指導
28、総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
履修者の人数によるが、複数回、担当箇所の口頭発表を行うため、授業時間外にその準備をする
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 40 | ゼミの内容を理解しそれが論理的にまとめられていること、論文の形式や参考文献等のルールがきちんと守られていること。さらにそこから発展して、自分の考えを展開できているかを評価します。 |
平常点 | 30 | テキストの予習を怠らないこと、また授業中の積極的な発言を評価します。 |
その他 | 30 | 担当したテキストやテーマについての口頭発表を評価します。内容の理解とそれを的確に紹介できているか、さらに独自の視点で語ることができるているかを評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
上記の方法で十分でない場合は、メールやWebexミーティング、個別面接を行う。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
〔テキスト・参考文献〕
テキストは、授業中に抜粋を配布します。
参考文献
ツヴェタン・トドロフ『われわれと他者〈新装版〉 フランス思想における他者像』(法政大学出版局、2015年)
馬渕明子『ジャポニスム、幻想の日本』(ブリュッケ、2015年)。
その他多数、授業中に紹介します。
その他特記事項
テキストは日本語で読めるものを選んでいますが、フランス語の資料を用いることがあります。フランス語を学んでいない履修者がいる場合には、適宜対応します。
シラバスに載せている題材は、議論の流れや履修者数、興味に応じて適宜変更する可能性があります。
〔募集人数〕
15名
〔募集方法〕
〇レポート(manaba「レポート」利用)
〔国外実態調査〕
必須ではありませんが、履修者が希望すればフランスにおいて実施する可能性があります。