シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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東アジア社会文化論Ⅰ | 2024 | 前期 | 水2 | 総合政策学部 | 篠原 典生 | シノハラ ノリオ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-OH2-0001
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
現在の国際関係で「価値観外交」がますます問題となる中、西洋とは異なる東洋の「価値観」を認識しなおす必要があるだろう。
本講義では東アジア諸文化の中から「中国」が国としてまとまっていく過程を概観し、統一と分裂を繰り返しながら発展していく姿を見ていく。文献に記された歴史と同時に、発掘された遺跡や遺物などの「実物」からその当時の暮らしや文化的交流の様子を読み解く。
科目目的
異なる文化的背景を持つ人々がひとつの「中国」という意識のもとにまとまっていく過程をたどることにより、東アジアの歴史の流れを把握する。東アジアの歴史を通観することで、この地域の社会の成り立ち、文化的な違いや特徴を理解し、歴史的なものの見方や考え方を身に着け、グローバル化していく現代社会に生きる私たちの参考とし、来るべき時代の展望を開くための材料とする。
到達目標
中国の基本的な歴史の過程を把握する。それぞれの時代の政治的、文化的特徴を説明できる。古代から中世、中世から近世という時代の変化の原因や過程を理解する。
授業計画と内容
第一回 はじめに:「アジア」とはなにか
第二回 夏・商・周:「国家」の形成
第三回 戦国・秦:都市国家連合から統一国家へ
第四回 漢:漢代の文化と「民族」意識の形成
第五回 三国・西晋:旧世界からの脱却を模索する革命の時代
第六回 五胡十六国:胡族の台頭
第七回 南北朝:「中国化」と新しい世界観の形成
第八回 隋・唐:東アジア世界の政治的、文化的支柱
第九回 五代十国:政治的伝統の破壊
第十回 宋・遼・金:「正統」の系譜
第十一回 元:世界帝国と「漢化しない」中国の支配者
第十二回 明:庶民文化の発達と民族意識の形成
第十三回 清:多民族国家の異文化共生
第十四回 まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
参考文献として様々な世界史や中国史シリーズの内の一冊を紹介した。
予習として参考文献を読み、復習として異なるシリーズの同時代を扱った本を読んでみること。
本を読み比べることで、同じ時代を扱っていても、著者ごとに異なるアプローチの仕方があることが理解できる。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 40 | 重要な歴史的事件、人物、事件のおこった原因と結果などに対する理解度 |
平常点 | 60 | 出席、講義への参加、課題の提出など |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは指定しない。
参考文献
(1)貝塚茂樹、伊藤道治『古代中国』(講談社学術文庫、2000年)
(2)宮崎市定『アジア史概説』(中公文庫プレミアム、2018年)
(3)鶴間和幸『中国の歴史第03巻 ファーストエンペラーの遺産 秦漢帝国』(講談社、2004年)
(4)三崎良章『五胡十六国-中国史上の民族大移動-』〔新訂版〕(東方書店、2012年)
(5)窪添慶文 (編)『魏晋南北朝史のいま (アジア遊学 213)』(勉誠出版、2017年)
(6)石見 清裕『唐代の国際関係(世界史リブレット97)』(山川出版社、2009年)
(7)伊原弘、梅村坦『世界の歴史〈7〉宋と中央ユーラシア』(中公文庫、2008年)
(8)愛宕松男、寺田隆信『モンゴルと大明帝国』(講談社学術文庫、1998年)
(9)エドワード・サイード『オリエンタリズム』上・下(平凡社ライブラリー、1993年)
その他より詳しい参考文献は必要に応じて授業の際に紹介する。