シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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金融政策 | 2024 | 後期 | 木2 | 総合政策学部 | 中村 周史 | ナカムラ チカフミ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-FI3-0001
履修条件・関連科目等
経済と社会Ⅰ・Ⅱの経済学的な基礎を前提としますが、必須ではありません。また、隔年で開講される国際金融論と併せて履修することで、マクロ経済学およびマクロ金融に関する知識を網羅することができるようになっています。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
お金は、私たちの生活にとって、もはや存在しないことが考えられないものとなっています。多くの人は何故お金を使っているのか、という疑問は考えたことすらなく、そうであるにもかかわらず、皆さんはそれを強烈に欲して人生を過ごしています。何故お金はこんなにも身近で、あらゆる人々はこれを欲しているのでしょうか。また、お金は非常に身近ですが、企業、産業、地域、国家というものを超える、極めて大きな力を持っています。これらを知るには、金融のミクロ的側面とマクロ的側面と、それらの密接な関係について理解をする必要があります。
本講義では、金融の「マクロ的側面」に焦点を当て、それを理解するために必要な基礎的概念について解説を行います。具体的には、現代経済における貨幣の持つ役割、および貨幣の需要側と供給側の仕組みをそれぞれ解説した後、中央銀行や金融政策の役割や目的、仕組みについて講義します。その後、マクロの金融経済を分析するための基本的なフレームワークであるIS-LM分析やAD-AS分析について学習し、それを基に金融政策について扱っていきます。金融論は経済学の応用分野であると同時に、実学的側面を強く持つため、適宜データや実例を交え、現実の問題と理論を結びつけながら講義を進めていきます。
科目目的
金融政策にまつわる基礎的な知識や概念を理解し、基礎的なマクロ経済学の観点から現実の金融政策の目的とその影響について考えられるようになることを目的とします。
到達目標
学部レベルで必要とされるマクロ金融の基本知識を習得し、現実における金融の諸問題を論理的に自ら考察できることを到達目標とします。
授業計画と内容
第01回 イントロダクション
第02回 貨幣の持つ役割
第03回 信用創造と貨幣供給量
第04回 日本銀行とその役割:目的と意思決定、機能
第05回 金融政策ルールと金融市場
第06回 金融政策の波及経路
第07回 伝統的経済政策とその有効性
第08回 金融経済を分析するためのフレームワーク①(財市場均衡と貨幣市場均衡)
第09回 金融経済を分析するためのフレームワーク②(IS-LM分析)
第10回 インフレとデフレ:予期されないインフレとデフレのコスト
第11回 金融政策と物価、期待の関係:AD-AS分析
第12回 金融政策と物価、期待の関係:フィリップス曲線と自然失業率
第13回 非伝統的金融政策とその効果(量的緩和、信用緩和、時間軸効果)
第14回 総まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 60 | manabaの小テスト上で実施する期末課題で評価。 |
平常点 | 40 | 毎回の小テストで評価をします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
ライブ配信による講義の実施。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
こちらで作成した講義資料を基に、講義を行うため、特定のテキストは指定しません。講義資料は事前にwebで配布するため、必ず各自持参してください。質問等や学生の理解が不十分であると感じる点があった場合には、次回の講義までに別途資料をアップロードし、次回講義冒頭で解説します。
(参考)
福田慎一『金融論 市場と経済政策の有効性』有斐閣.
小林照義『金融政策(第2版) 』中央経済社.
その他特記事項
小テストは、各自の知識の確認と、不明な点の発見を目的としています。経済学は積み重ね型の学問ですので、出席は必ず行い、分からない点についてはすぐに質問を行なうよう心掛けてください。